水野 忠則 静岡大学情報学部情報科学科教授
井手口 哲夫 愛知県立大学情報科学部教授

ホスト名からIPアドレスを調べるDNS

 IPデータグラムの転送にはIPアドレスが必要です。ただしIPアドレスは12個の数字の羅列なのでユーザーにとっては扱いやすくありません。そこで実際のインターネットなどでは「www.aichi-pu.ac.jp」のように,相手先コンピュータを人が読めるホスト名で指定します。コンピュータはまずホスト名をIPアドレスに変換してから通信を開始します。この運用を支えているのがDNS(domain name system)です。

 DNSの中心はホスト名とIPアドレスの対応表を持ったDNSサーバーです。コンピュータ(DNSクライアント;リゾルバと呼ばれる)は通信の最初に,相手ホスト名をDNSサーバーに告げてそのIPアドレスを問い合わせます。DNSサーバーは手元の対応表からIPアドレスを調べて返答します。

 インターネットが世界規模にまで普及した現在は,ホスト名とIPアドレスの対応を1台のDNSサーバーでは管理できません。そこでドメインと呼ばれる管理単位を導入し,ネットワークの階層ごとにDNSサーバーを置いて分散管理しています(pict.2[拡大表示])。

 たとえば,愛知県立大学のドメイン名は「aichi-pu.ac.jp」です。最後から順に,jpが日本を,acが学校を,そしてaichi-puが愛知県立大学の固有のドメイン名を示しています。つまり日本の学校である愛知県立大学を表しています。ホスト名の管理もドメインの階層に応じています。愛知県立大学のDNSサーバーは大学内のホストだけを管理しています。他の大学や組織へアクセスするときは,愛知県立大学のDNSサーバーが他のDNSサーバーへ問い合わせを代行します。