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 階層化の考え方は,ARPAnetやIBM社のSNAなどにもすでに導入されていたものです。OSIでは5年間の検討を経て,ネットワークの機能を7階層に分けた「基本参照モデル」を1983年3月に標準化しました。その後,7層モデルにしたがって各層の通信プロトコルの標準化が進められました(pict.2[拡大表示])。

 ただ,OSIの各プロトコルはあまり普及しませんでした。その代わり,ネットワーク技術を体系的に理解するための標準的なモデルとしてよく使われています。

 実はインターネットなどで広く使われているTCP/IPを中心にしたプロトコル群の通信モデルは4層で,OSIほど細分化されいません。

 この違いは,モデル化するときの視点の違いから生じています。TCP/IPのモデルがコンピュータを使うユーザー側の視点から通信機能を考えたのに対して,OSIのモデルはコンピュータ・メーカーや通信事業者といった開発者の視点から通信機能を捉えているのです。OSI基本参照モデルがネットワークの技術を理解する手助けになるのはこうした理由があります。