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総合的に“体感速度”が速い

 Opera Software自身が「The Fastest Browser on Earth」とうたっているように,ページの表示が速いことも特徴である。実際に複数のサイトを閲覧してみたところ,IEやNNよりも速いという印象を受けた。

 一つの目安として,1000行のテーブルを含むHTMLファイルの表示時間を,IE 6およびNN 6.2と比較した(図2[拡大表示])*5。その結果,Pentium IIIマシンではOperaが一番速く,PentiumマシンではIEと同程度だった。

 さらに,その操作性が“体感速度”を速くしている(表2)。「マウスジェスチャー」機能により,「マウス・カーソルをブラウザ上部に移動しなくても,“その場”で操作できる」(Opera Japanese Users Groupの関谷昌彦氏)。また,「キーボードショートカット」を使用すれば,マウスなしでもほとんどの操作が可能となる。「表示や操作を含めて,総合的に体感速度が速い」(同Groupの柏瀬善彦氏)

 設定を素早く変更できる「クイック設定」も備える(写真2)。「いつもはJavaScriptやCookieを無効にしておき,特定ページだけ有効にする」といった操作が容易だ。

図2●各WWWブラウザにおける表示速度の比較
1000行のテーブルを含むHTMLファイル(図上)の表示時間を比較した。ファイルをいったん読み込ませた後,再読み込みのボタンを押して表示されるまでの時間を,HTML内に記述したJavaScriptを利用して計測した
写真2●設定変更が容易なOpera
「ファイル」メニューの「クイック設定」から,JavaScriptやCookieなどの設定を変更できる
操作 マウスジェスチャー キーボードショートカット
前ページに戻る 右ボタンを押しながら左へドラッグなど 「Z」あるいはスペース・キーなど
次ページへ進む 右ボタンを押しながら右へドラッグなど 「X」など
表示ページの親ディレクトリへ移動 右ボタンを押しながら上+左へドラッグ Ctrl+BS
新しいウインドウを作成 右ボタンを押しながら下へドラッグ Ctrl+「N」
表示ページの更新 右ボタンを押しながら上+下へドラッグ F5あるいはCtrl+「R」
表2●操作性を向上させる「マウスジェスチャー」と「キーボードショートカット」の一例
Ctrl:コントロール・キー BS:バック・スペース

ページ表示が崩れる場合も

写真3●Operaでは表示が崩れるサイトもある
代替ページを用意しているサイトでは,「User-Agent」の設定を変更することで対応できる

 Operaには短所もいくつかある。まず第一に,IEではきちんと表示されるコンテンツが,Operaでは表示が崩れる場合がある。また,ActiveXコントロールには対応していない。そのため,IE向けに構築した社内システムには,Operaを導入できない場合がある。

 インターネット上のサイトでも,W3Cの仕様にはない「LAYER」タグなどを使用しているページや,CSSを使用しているページなどでは,サイト製作者が意図した通りに表示されない場合がある(写真3)。「W3C準拠」をうたうOperaでは,ベンダーが独自に拡張したタグはサポートしていない。また,CSSのマージンなどの計算方法がIEなどとは異なるために,見栄えが異なる場合がある。

 とはいえ,使用した感想としては,通常のWWWページを閲覧する上ではほとんど問題はない。表示が崩れる場合でも,代替ページを用意しているサイトでは,Operaがサーバーに送信する「User-Agent」を,クイック設定から切り替えれば対応できる。例えば,写真3のサイトでは,デフォルトの「MSIE 5.0として認識させる」を,「Operaとして認識させる」に切り替えれば改善される。


少ない日本語情報

 日本語情報が少ないことも短所の一つである。トランスウエアのサイトでFAQなどを提供する予定だが,ベータ版が公開されて3週間以上が経過した2002年3月1日時点でも「作成中」となっている。

 Operaにはヘルプ・メニューがあり,ある程度の操作方法は分かるが,十分とはいえない。同社サイトの情報の充実に期待したい。

 現状では,Opera Japanese Users Groupや個人ユーザーが運営しているサイトが大変役に立つ。Opera Japanese Users Groupのサイトには掲示板が用意されており,トラブル例やその解決方法が数多く掲載されている。

 また現在公開されているのはベータ版なので,いくつか不具合がある。例えば,エプソンのプリンタ・ドライバとは相性が悪く,うまく印刷できない場合がある。また,全角記号(例えば「~」)をフォーム入力したり,NNからブックマークをインポートしたりした場合に,日本語が文字化けする。

 Opera Softwareによれば,正式版ではできるだけ解消するという。不具合があっても「Operaは使えない」と判断せずに,正式版の登場を待ちたい。

メーラー機能はいま一つ

写真4●Operaが備えるメーラー機能
Operaにはメーラー機能もある。使い勝手はOutlook Expressなどに似ている。このほか,ニュース・リーダー機能も持つ。メーラーやニュース・リーダーを使用しない場合には,表示させない設定も可能

 Operaはメーラーやニュース・リーダー機能も備える(写真4)。使い勝手はOutlook Expressに似ている。ただし,「メーラー機能はこなれていないので,あまりお勧めできない」(Opera Japanese Users Groupの笹岡信之氏)のが現状だ。

 試した際に一番問題だったのが,別メーラーからのインポートである。特に,Outlook Expressから過去のメールをインポートしようとすると,Operaが強制終了する場合がある。インポートできても,フォルダ名などが文字化けする。

 また,HTMLメールをテキスト・メールとして表示させる機能がない。そのため,メールに含まれたタグを必ず解釈してしまう。

 メーラーやニュース・リーダーを使用しない場合には,表示させない設定が可能である。