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アプリの対応は2003年以降

表1●主なPCサーバー・ベンダーのItanium 2への対応状況

 このように考えると,企業ではハイエンドのDBサーバーでの利用が中心になる。「WWWやAPサーバーはスケールアウトできるので,通常のアプリケーションではほとんどの場合がIA-32で十分」(日本ユニシス ESビジネス推進部長 前田耕一氏)だろう。

 Itanium 2は,導入したいと思っても当面は導入できない。対応OSやアプリケーションがまだ少ないからだ。

 まずサーバー・マシンに関してはNEC,日本IBM,日本ヒューレット・パッカード(HP),日立製作所が独自のチップセットを使って2002年内に出荷する(表1[拡大表示])。ただ,4CPU前後のミッドレンジが多く,32CPUのハイエンドとなるとしばらくはNECのみとなる。日本ユニシスの場合,まず米Intel製のチップセットで最大16CPUのサーバーを投入するが,出荷はWindows .NET Server待ちとなる。同社の場合,その後で独自のチップセットにより最大32CPUまで持っていくとしている。日本HPでも8CPU以上のチップセットを開発中だが,提供するのは2003年以降だ。またコンパックコンピュータ,デルコンピュータ,三菱電機は,Itanium 2に対応しない予定である。

表2●OSやアプリケーションのItanium 2対応の例

 次にOSは,既にhp-ux 11i version 1.6*3が対応済みだ(表2[拡大表示])。Linuxは初代Itanium対応のバージョンは数多く出ているが,Itanium 2に最適化されたバージョンはまだ出ていない。対応予定を表明するベンダーは多いが,年内に出てくるかが微妙なところ。Windowsでは既にWindows Advanced Server,Limited Edition(ASLE)が出荷中だが,2003年前半の提供が予想されるWindows .NET Server待ちになる。Windows ASLEは64ビット環境の検証であれば有効だが,「本番の利用は禁止している。.NET Serverに無償アップグレードできるが,移行作業が余計にかかる」(日本ユニシス 商品企画部 テクノロジ評価室 プログラムマネージャー 鳥居英夫氏)。

 アプリケーションは,対応を表明しているベンダーは多いが,時期はほとんどが未定である。SQL ServerなどWindows関連は基本的に.NET Serverが出荷されないと対応できないため,.NET Server待ち。hp-ux,Linux版も出荷時期は未定という回答がほとんどだった。Oracle9i Database Release 2もhp-ux,Linuxから対応予定だが,年内は微妙だ。

図2●IA-64/IA-32のロードマップ

 導入しようと思えば,初代Itaniumに対応したOSやアプリケーションを利用することも可能だが,あくまでも評価利用の域を出ない。EPICの並列処理はコンパイラによる最適化が性能に多分に影響してくる。Itanium 2用に最適化していないItanium対応のOSやアプリケーションを使用しても本来の性能は期待できない。

 このように考えると導入が始まるのは早くても2003年以降になりそうだ。さらにWindowsでは.NET Serverが出荷してもすぐに移行するユーザーは少ないだろう。導入が進むのは評価や検証が済んだ2004年以降が濃厚だ。Itanium 2以降は2003年にMadison,2004年にMontecito*4(いずれも開発コード名)の投入が予定されている(図2[拡大表示])。先進ユーザーを除いてはMadisonからの導入が中心になると思われる*5

(榊原 康=sakakiba@nikkeibp.co.jp)