再構築を実行する ●すべてのグローバル・グループ・アカウントを移行する。
これらの移行作業はADMTの前述(表2)の移行ウィザードで行う。今回は「OLD-DOMAIN」という名前のドメインから「NEW-DOMAIN」という名前のドメインにユーザーを移行する例で手順を図1と図2に示した。 (1)移行先ドメインのDCで[スタート]-[管理ツール]-[Active Directory移行ツール]を選択してADMTを起動する(図1a)。 (2)左ペインの「Active Directory移行ツール]を右クリックし,[ユーザーアカウントの移行ウィザード]を選択する(図1b)。 (3)[ユーザーアカウントの移行ウィザード]が開始される(図1c)。 (4)[テストまたは変更]でテストのみを行うか,移行を実行するかを指定する(図1d)。移行の実行に際して不整合が発生しないことを確認するため,必ず1回はテストすることを勧める。 (5)[ドメインの選択]で移行元ドメインと移行先ドメインを指定する(図1e)。 (6)次に[ユーザーの選択]で移行元ドメインから移行するユーザーを指定する(図1f)。ここで選択したユーザーは移行先ドメインの同じOUにコピーされる。 (7)[組織単位(OU)の選択]で移行先ドメインのどのOUにユーザーをコピーするかを選択する(図1g)。今回はUsersコンテナを指定した。 (8)[パスワードオプション]でコピーするユーザーに割り当てるパスワードを指定する(図1h)。今回は移行元ドメインで使用していたパスワードをそのまま割り当てるように指定した。この場合には,パスワード・エクスポート・サーバーとして移行元ドメインのDCを選択する。 (9)[アカウントの切り替えオプション]で移行先および移行元ドメインで移行するアカウントの有効/無効化とSIDの移行を指定する(図2i)。アカウントのSIDを移行するように指定すると,移行元ドメインで割り当てられていたSIDをSIDHistoryに引き継ぐ。そのため,移行後もリソースへのアクセス権を維持できる。 (10)[ユーザーオプション]でグループやプロファイル,セキュリティの設定の移行を指定する(図2j)。 (11)次に[名前付けの競合]で移行対象として選択したユーザーと移行先の既存のユーザーに競合する名前があった場合の対応を選択する(図2k)。競合の可能性がある場合は,置き換えまたは,名前の変更を指定しなければならない。 (12)最後に設定内容を確認して[完了]をクリックする(図2l)。 (13)[移行の進行状況]が表示され,検査/コピー/エラーの状況を確認できる(図2m)。ここで予定外のエラーが発生した場合は,[ログの表示]を選択してエラーの原因を確認し,修正しなければならない。 以上の手順によって指定したユーザー・アカウントが移行元ドメインから移行先にコピーされる(図3)。 次回は,移行完了後にWindows 2003のADドメインで行うアカウントの追加などを解説する。 |
今から始めるWindows Server 2003(第4回) ADMT新版でNTドメインを移行 p3
標準移行ツールの機能が向上
ユーザーのパスワードもコピー可能に
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