■米Microsoft主催による開発者向けのコンファレンス「Microsoft Professional Developers Conference(PDC)」が10月26~30日の5日間,米国カルフォニア州ロスアンゼルスにて開催された。今回の目玉は何といっても次世代Windows「Longhorn」が初めて公式にお披露目されたことである。さらに,登場が待たれている次期SQL Server「Yukon」,次期Visual Studio .NET「Whidbey」も本格的に姿を現し,大きな区切りを示すイベントとなっている(いずれも開発コード名)。

(奥津 和真=テクニカル・ライター)

 今回は10月27日(現地時間)に行われたBill Gate氏とWindows Platformの責任者であるJim Allchin氏による基調講演の模様を現地からの速報としてお届けする。



図1●PDCで基調講演を行うBill Gate会長

PCの革新とTrustworthy Computing
 Gates会長の講演では,同社のTrustworthy Computingについて,既存製品のサービス・パックの予定に触れた(図1)。Windows XP SP2においては,ファイアウオールのデフォルト有効化,メモリー保護の強化などが行われる予定で,2003年終わりにはベータ・テストが開始されるという。また,Windows Server 2003 SP1に関しても,「Role Based Security」などの強化が行われることを紹介した。2004年上半期にベータ・テストが開始される予定。

 他にも,Windowsにおけるクラッシュ削減のために,ユーザーからのクラッシュ・データを集めて品質向上を促す取り組みをしている(該当サイト)。結果として,大幅なクラッシュ削減に成功したという。

3年後のPCの常識は
64ビットOS,6GHz&64CPU,1TバイトHDD

  ハードウエアの観点では,3年後である2006年を想定し,64ビットで64CPUのサーバーの登場や,無線ネットワークがデバイスの変化によってもっと身近なものになっていくことを予想していた。なお,2006年時点で予想されるPCのハードウエアは下記のようなものだという。
 CPU:4G~6GHz(2コア)
 メイン・メモリー:2Gバイト以上
 ハードディスク:1Tバイト(1024Gバイト)以上
 グラフィックス・コントローラ:現在の3倍以上の処理性能
 ネットワーク:1Gビット/秒(有線),54Mビット/秒(無線,Wi-Fi)



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図2●「Longhorn」のエクスプローラ

ついに姿を現した「Longhorn」
  そして,会場ではまだ「Technology Preview」段階にあるLonghornのデモが行われた(図2)。同社は今後10年間で,(1)高度なWebサービス,(2)ピア・ツー・ピア技術,(3)アドホックな接続の実現,(4)洗練された検索やビュー,(5)ユニファイド・ストレージ,(6)手書きや言語認識によるユーザー・インターフェースの向上――などを目指すという。これらを実現するために,Longhornは「Avalon」「WinFS」「Indigo」といった新しい技術を採用する。

 新しいユーザー・インターフェースは,見た目が非常に派手だ。操作体系は従来のWindowsと比べると直感的である。また,検索などOSの機能は格段に向上している印象を持った。例えば,Macromedia Flashを用いたようなインタラクティブな要素が強いといえば分かりやすいだろうか。ただし,かなりのハードウエア性能を要求されることが予想される。残念ながらLonghornの発売時期の詳細については触れられなかった。冒頭のロードマップで,大ざっぱに2006年提供の予想を挙げていたぐらいである。