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(David Chernicoff)

 ストレージをプロビジョニング(配備)するときのキャパシティ・プランニング(容量設計)はIT担当者が恐れることの多い仕事の1つだ。数々のキャパシティ・プランニング・ツールを使い,豊富な調査研究を行い,ストレージ管理専門家のコンサルティング・サービスを利用しても,企業内ネットワークにおける物理的なストレージの必要量は,常に「最良の推測」を含んだものにしかならない。

 ストレージを買うときに知恵を絞って推測することは,本質的には何も間違っていないが,ネットワークにストレージを何度も提供したくないと思うのが担当者の本音である。結果的に大抵は予算が許す範囲ぎりぎりまで,ストレージを買ってしまう。たとえそれがすぐには必要ないことが分かっている場合でもだ。

ストレージを予測して購入してもかなりの割合が使われない
 興味深いことだが,このようなことをしていると極端なことが起きることが多い。アプリケーションが今後2~3年必要とするはずのストレージの量を予測して,可能な限りの量のストレージ・ハードウエアを購入すると,そのかなりの割合が使われないのだ。実際には永遠に使われない可能性もある。

 標準的なプロビジョニングの技法では,将来必要になる可能性のあるストレージを買う。しかし,それが将来実際に必要になる保証はない。その結果,メディアのコストがどんどん下落している市場にあって,ストレージ・デバイスに必要以上のコストをかけることになる。言い換えると,今ストレージに投入する資金を将来のストレージ製品の購入に回せれば,ずっと多くのストレージが買えるはずだ。

シン・プロビジョニングでは必要な量のストレージを引き出して使う
 3PARというベンダーは「シン・プロビジョニング(Thin Provisioning)」という技術を使って,こうした問題に対処する方法を既に見つけている。シン・プロビジョニングを実装した同社の「3PAR Utility Storage」というソフトウエアは,同社のストレージ・ハードウエアと一緒にしか入手できないが,その概念はとても興味深い。それを利用すれば,ストレージ・コストを大きく削減する可能性がある。私はほかのストレージ・ベンダーも関心を持つと考えている。

 3PARのシン・プロビジョニングでは,アプリケーションが必要と思われるストレージを常にフル提供できるが,最終的に必要と推測されるストレージを買う必要がない。この技術は,3階層の仮想化技術を使っている。アプリケーションに最大限必要なストレージは(その製品の寿命の間)一度だけ割り当てればよい。すると,そのアプリケーションは,複数のアプリケーションが共有する物理ストレージ中の共有プールという場所から,自分が必要な量のストレージを引き出して使う。管理者は,未割り当ての共有プール容量が,事前に設定したレベルを割り込んだ場合,追加のストレージを購入して共通プールに追加すれば済む。

需要を過大に見積もって発生しがちなコストを削減できる
 シン・プロビジョニングのコンセプトは,アプリケーションへのストレージ・プロビジョニングを非常に簡単にしてくれる。必要なストレージを過剰に見積もっても財務上の影響はあまりない。なぜなら,今すぐ必要な量のストレージしか購入しないからだ。ストレージ利用部門の要求は,十分な量のストレージが入手できない可能性を恐れて誇張されることが多い。シン・プロビジョニングならストレージの需要を過大に見積もって発生しがちなコストを削減できる。

 一番大事なことは,シン・プロビジョニングを使うと,実際に必要なストレージだけを買うようになるということだ。IT予算を適正化するためには,最小限の予算で高いROI(投資回収率)をあげられるこのソリューションの利用をぜひ検討する必要がある。

 3PARのシン・プロビジョニング技術とソフトウエア製品に関する詳細な情報は下記のURLで参照できる。

http://www.3pardata.com
http://www.3pardata.com/products/tprov.html