液晶プロジェクタ市場が急拡大している。機器の小型化や表示画面の明るさなどの性能向上により,営業担当者がプレゼン用途に社外に持ち出すなどの利用が広がっているため。学校市場などを狙うネットワーク対応も進む。

 99年度の液晶プロジェクタ(DLP方式を含む)市場は,主要メーカー17社の合計で6万3000台(本誌推定,以下本誌推定には*をつける),販売金額は440億円*にまで成長した。そのうち,2000年に入ってから一気に小型化と低価格化が進み製品数が増えてきた重さ3キログラム以下の携帯型機種は,1万3000台*,66億円*を占めた。

 これまで液晶プロジェクタは,オフィスのフロアーごとや部署ごとに購入,あるいは複数フロアー/部署で共有するのが一般的。環境保護を目指すISO14000取得の動きなどで,配付資料などのペーパーレス化を進めるための製品としても市場は広がってきた。

 それが,携帯型機種の登場で,社外でもノート・パソコンと組み合わせたプレゼンテーションが現実的になった。導入単位は小さくなり,出荷台数を押し上げている。同時に販売チャネルも,従来の複写機などを販売する事務機ディーラーや,学校の視聴覚室や会議室のプレゼンテーション環境構築を専門にするAV(オーディオ・ビジュアル)系ディーラーに加え,パソコンなどのコンピュータ機器を販売するシステム・プロバイダを獲得する動きも広がってきた。

 こうした携帯型機種は2000年度に,台数で3.5倍強の4万8000台,販売金額は3.4倍の220億円にまで急拡大する見込みだ。この好調さを受け,液晶プロジェクタ市場全体は,前年度比88 %増の11万8000台*,販売金額は同71 %増の760億円*になる。全出荷台数における携帯型機種占める割合は,99年度の21%から,2000年度は倍の40%にまで高まることになる。  (鈴木 淳史)