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 日経WinPC編集部は2008年1月26日、東京・秋葉原で開催されたPCパーツや自作パソコンに関する展示会「DIY PC Expo 2008」(主催:DIY PC Expo実行委員会、後援:アスク、協力:日経WinPC)のセミナーにおいて、Windows Vistaを取り巻く状況などについてマイクロソフトに対して公開インタビューを行った。回答者は同社Windows本部コンシューママーケティング部の森洋孝氏だ。基本的には、業務用途ではなく自作PCユーザーを前提とした質問と回答になっている。

■パーツショップで扱っているDSP版(※)は、Windows VistaよりWindows XPの方が売れていると聞いた。本当か?

※Delivery Service Partnerの略。同時に購入したパーツとセットで使うバージョン。機能はパッケージ版と同じだが、価格は半額ほどと安い。


 Windows XPも相変わらず根強い人気があるが、Windows Vistaが全然売れていないわけではない。一般に、大手メーカーが出荷するパソコンの搭載OSが新しいバージョンのWindowsに切り替わっても、DSP版としては古いバージョン(ここではWindows XPのこと)が買える。DSP版のWindows XPは個人だけでなく、法人ユーザーも買いに来ている。それでWindows XPが売れている、という印象があるのではないか。

■DSP版のWindows Vista Ultimateには、特典を付加した「α(アルファ)」という限定版がある。2007年1月のVista発売時の限定版が、次の限定版が登場しても市場に残っていた。限定版はいつも余っているのでは?

 限定版はマイクロソフトがパッケージしたものではなく、マイクロソフトが箱を出して、各パーツショップが独自の特典を組み合わせて作っている。用意する数によって、(一定期間後に)無くなっているショップもあるし、残っているショップもある。この限定版はVista発売後の1年間、立て続けに企画したため、いつもショップにあると思われているかもしれない。実際は、毎回内容が少しずつ変わっている。2007年末から2008年初めにかけても、新しい組み合わせの「α」が出た。

■マイクロソフトは「Vistaを買うならService Pack 1(SP1)を待たなくてもよい」というメッセージを出している。しかし、待った方がよいのではないか。

 VistaのSP1は3月末までに出る予定だ。待つと待たないので何が変わるかを考えてほしい。SP1は、今まで公開してきたOSの修正や改良の集大成であり、(これまでの修正などを適用している環境なら)SP1を入れたところで劇的に何かが変わるわけではない。今までと同じくSP1は無料。容量もさほど大きくないので、出てきたタイミングでVistaに適用すれば、最初からSP1になっているVistaをインストールしたのと同じだ。

■本誌でSP1の開発版(RC)を試したところ、Futuremarkのベンチマークソフト「PCMark05」を実行したときに総合性能が約2割も上がった。この要因は何か?


 SP1は今までの修正のまとめだが、ファイルコピーやネットワーク周りなどで性能が向上している。「GDI」の処理が改善されたため、グラフィックス周りの性能が上がっているはずだ。それが要因かもしれない。

■現状、Windows Vista Home Basic/Home Premium/Ultimateのサポート期間(メインストリーム サポート終了日)は2012年4月10日までで「延長サポート」は提供されない。一方、Windows XPの家庭向けバージョンであるHome EditionやMedia Center Editionは業務向けのProfessionalと同じく延長サポートが提供されており、終了日は2014年4月8日になっている。家庭向け製品では、後発のVistaが2001年に登場したXPよりもサポート期間が短いという逆転現象が起きている。Ultimateは業務向けバージョンの機能も包括した最上位製品でもある。この逆転は解消されないのか。

(関連記事Vista Ultimateのサポート期間、不可解な短縮)

 現時点では、現在公表されているサポート期間が正式のものだとしか言えない。ただ、Ultimateは法人向けのライセンス販売でも購入できるようになっている。この「ねじれ」については、米国本社と話し続けている。Windows XPも、市場の要求を受けてサポート期間を延長した経緯がある。今後、絶対にVista Home Basic/Home Premium/Ultimateのサポート期間が延長されないとは言い切れない。

■Windows Vistaの後継とされている「Windows 7」は正式な開発コード名なのか? いつ登場するのか?

 Windows 7は正式な開発コード名になった。今までWindowsの開発コード名は山の名前だったが、これは単純にバージョン名だ(Windows Vistaはバージョン6相当)。いつ出るかは全く決まっていない。公式に言っているのは、Windows XP登場からVista登場まで(およそ5年間)ほど空けることはない、ということだ。