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 中国の検索サイト最大手、百度(Baidu)が日本市場への本格参入を発表した。後発ながら他の検索サイトやポータルサイトをまたたく間に追い抜き、シェア7割を誇るまでに成長した華々しい経歴を引っ提げ、初の海外進出に挑む。一方、ヤフーやグーグルが席捲する日本市場で、中国政府の庇護もない中どれだけ実力を発揮できるのかといぶかる向きも多い。同社 董事長兼主席執行官(CEO)の李彦宏(Robin Li)氏に、日本市場での戦略や課題について聞いた。

■百度が海外展開するに当たり、なぜ日本という市場を選んだのか。

 百度という会社はここ8年、一貫して中国市場を対象に事業を展開してきた。ただし私個人は、それ以前に米国に8年間いた。うち6年は米国のIT企業に在籍していた。後半の2年半はシリコンバレーの検索大手のInfoseekに所属し、Infoseekの第2世代の検索エンジンを開発した。それゆえ、私は国際的な検索技術にも詳しい。もともと百度を中国国内だけでとどめるつもりなどなかった。中国国内で70%のシェアを獲得した今、海外市場に目を向けるのは自然なことだと考えている。

 私は、日本市場には大きな魅力があると考えている。理由はいくつかある。まずは、日本の市場が大きいということ。日本は世界第2位の経済規模を誇る上、インターネットの人口普及率も約7割と高い。検索エンジンを手掛ける会社としては魅力を感じる。

 第2に、現在日本でシェアの高いヤフー、グーグルの2社とも、日本を本拠地とする会社ではないということだ。日本市場においては、当社も彼らも海外企業であり、技術を海外から持ってきているのだから、百度が日本市場で2社と競争する上で、当社にとって何ら先天的なハンディキャップはない。

 第3に、中国と日本は地域的なつながりが強く、両国のスタッフの交流も容易だという点だ。例えば当社の北京のスタッフが日本へ出張するにも、飛行機に3時間乗れば着いてしまう。時差も小さいから、電話やメールによる連絡も簡単にできる。日本と米国との距離、時差を考えると、当社が中国企業であるというのは1つの強みになるだろう。

 日本語と中国語の言語的な近似性もある。いずれも2バイト文字であり、単語と単語の間にスペースが入らない。自然言語処理をするには、まず文章を単語単位に区切り、意味を解析する作業が必要だ。こうした解析技術は、英語環境には存在しないものだ。中国で検索エンジンを8年やっていれば、この分野での経験は相当程度に上る。この経験は、日本語の検索エンジン向けの解析技術にも応用できると考えている。