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 2007年秋の開発者向け会議で、米インテルは次世代インタフェースUSB 3.0の概要を公表した。新規格3.0の策定を含め、今後のUSBはどう進化していくのか。2008年4月2~3日に中国・上海で開催した開発者会議「Intel Developer Forum」の会場で、USB関連のキーパーソンであるジェフ・レイブンクラフト氏に展望を聞いた。

■USB 3.0の概要と規格策定状況は。

 USB 3.0は、USB 2.0の10倍の速度を目指す次世代規格だ。高速化を目指すのは、デジカメ、USBメモリー、携帯音楽プレーヤーなど、フラッシュメモリーを搭載した機器が増えているから。メモリーの大容量化が進めば、25GBの映画データをパソコンから携帯機器にコピーするといった高負荷の用途も出てくる。こうなったとき、USB 1.0ではデータの転送時間は9時間以上、USB 2.0でも14分かかる。しかし、USB 3.0が完成すればたったの70秒で済むようになる。

 従来のUSBは、ホスト側のパソコンが子機に対して定期的にデータ送信の有無を問い合わせる仕組みだった。USB 3.0では高速化のために、子機が必要なときだけ割り込みをかけて送信する方式に変更した。通信にPCI Expressの技術を取り込んでいる。

 従来のUSBと互換性を持たせるために、ケーブル内に2.0用と3.0用の2種類の配線を入れることになる。規格に、光ファイバーで通信する方式も含める予定だが、あくまでもオプション扱いになる。

 2008年第3四半期までに、規格を策定することを目標にしている。その後、機器メーカーが製品を開発し、2009年後半に最初の製品が登場する見通しだ。

 USB 3.0とは別の規格についても話を進めている。Mini-USB端子よりもさらに小さい端子や、USB経由で充電する際に充電スピードを10倍高速化する規格などだ。

■ワイヤレスUSBの状況と今後の展開は。

 レノボ、デル、NECなどのパソコンメーカーが、ワイヤレスUSB搭載のノートパソコンをすでに投入している。これらの製品は、USBインプリメンターズフォーラムが認証したものだ。

 今後はワイヤレスUSB 1.1の策定を進める。1.1では、新たな機器の初期認証を無線で容易にできるようにする。現状では、セキュリティ確保のため、機器をケーブルで接続して初期認証をするか、互いの機器の上で同じ数値を入力する必要があった。

 手間をなくし、簡単にワイヤレスUSBを利用してもらうため、電車の改札口を通るのと同じ要領で、機器同士をタッチさせることで認証できるようにする。この機能をNFC(Near Field Communication)方式と呼んでいる。

 このほか、電力消費の低減や6GHz以上の電波への対応も考えている。将来的には、さらなる通信速度の向上を目指す。