ディスプレイやパソコンを製造しているイーヤマは11月7日、民事再生手続きを東京地裁に申請し、保全処分命令を受けた。負債総額は約178億7800万円。今後はパソコンメーカーMCJの傘下に入り、再建を進める見通し。
同社は90年代のパソコン普及期にCRTディスプレイを販売して売り上げを伸ばした。2000年以降は海外メーカーと液晶ディスプレイの価格競争が激化。2003年には低価格ブランドの「e-yama」を立ち上げたが、以降も販売は低迷し、粗利益率も低下したことから自主再建を断念した。同社製品のユーザーに対するサポート、サービスは、従来どおり継続するとしている。
MCJとは支援条件の協議を進めており、11月末までに再建計画を含めた方針をまとめる。MCJは、パソコン製造のアロシステムなどとパソコンの仕入れや販売を効率化する目的で企業連合「PCジャパン」を設立。MCJが支援企業となれば、イーヤマも「PCジャパン」に合流し、主に低価格ディスプレイの供給をすると見られる。