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 1988年にハードディスクドライブ(HDD)市場に参入した韓国サムスン電子。2002年以降、着実に販売数を伸ばしてきた。イ・チョルウ副社長に今後の戦略について聞いた。

■どの程度のシェアを獲得しているのか。

 当社の調べでは、2005年の世界市場において、台数ベースで3.5インチ製品が約11%、2.5インチ製品が約9%のシェアを獲得したと見ている。2000年ごろまでは思うように販売数を伸ばせず「HDD事業から撤退すべきか」と悩んだこともあったが、2002年以降は順調に販売数を伸ばせるようになった。パソコンのほかに、ゲーム機やAV機器にもHDDが搭載され始めたことでHDD全体の需要が増え、それを契機に事業が好転した。

■2006年以降の戦略は。

 3.5インチと2.5インチに加え、小型機器向けの0.85インチ製品の3本の柱で事業を拡大していく。基本的に、品質と安定供給、価格性能比の高さで勝負するが、なかでも品質を評価してもらいたい。2.5インチ製品は新技術を採用し、積極的に大容量化も推し進める。2006年春以降に新たに投入する2.5インチ製品は、基本的に垂直磁気記録方式を使う。まず、来年3月に量産を始める垂直磁気製品で、プラッター1枚が80GBの容量を実現。2007年は120GB、2008年は160GBまで増やす予定だ。0.85インチ製品でも、積極的に垂直磁気を採用する。これにより、2008年にHDD業界のリーダー的な企業となることを目指している。