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 次世代の無線LAN規格としてIEEE(米国電気電子技術者協会)が標準化を進めてきた802.11nの草案が、1月19日に固まった。標準を策定するIEEE802.11委員会のタスクグループTGnで投票が行われ、賛成多数で草案として認められた。

 11nは、最大100M~600Mbpsという超高速通信が可能な技術である。現行使われている11a/b/gに比べて2倍~54倍も速い。MIMOと呼ばれる、複数本のアンテナを同時に送信側と受信側で使ってデータを転送する技術を採用することなどで、スピードアップを図っている。100Mbps超の11nの登場で、無線LANは有線LANにスピードで肩を並べることになる。11nのスピードなら、地上デジタル放送の録画データを数個所に同時配信することも難しくない。

 IEEEでは、草案完成から最終的な標準規格として承認されるまで約1年かかるのが通例。ただ、草案が完成したことで、無線LANチップメーカーの開発競争は事実上口火を切った。早くも19日に米ブロードコム、24日には米アセロスコミュニケーションズが11n対応のチップを発表。周辺機器メーカーへサンプル出荷するべく準備を始めた。早ければ年内にも11n対応製品が市場に登場する可能性もある。