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 東京地方裁判所は2007年2月8日、2002年5月に発覚したエステティック大手のTBCによる個人情報流出に関して、被害者14名が一人当たり115万円の損害賠償を求めていた民事裁判の判決を下した。判決では、TBCの運営会社であるコミー(当時)に対して、原告13名にそれぞれ3万5000円、1名に2万2000円の賠償金を支払うように命じた。

 2002年5月26日、TBCのWebサイトにおいて、同サイトで実施したアンケートデータや、資料請求のために入力したデータなど、およそ5万人分のデータが外部から閲覧できる状態になっていたことが明らかになった。流出データが悪用されて、迷惑メールが送られてくるといった二次被害も確認されている。

 被害者14名は、2002年12月以降、コミーに損害賠償を求める裁判を起こした。26回の公判を経て、2006年12月7日に結審。そして今回、判決が下された。

 原告1名だけの賠償金額が低かった理由について、「TBCプライバシー被害弁護団」の弁護団長を務める紀藤正樹弁護士は、「判決文では、情報流出による2次被害を証明できなかったためとされている」と言う。

 紀藤氏は、コミーの責任を認めたことは評価しながらも、「4年間争ったのに、この賠償金額は低い。少なくとも50万円以上でないと見合わない。この金額では、被害者は泣き寝入りするしかない」とする。「この程度の額では、企業による情報流出の歯止めにはならないだろう。情報流出を許さないような社会的コンセンサスが必要だ」(紀藤氏)。