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 NTTコミュニケーションズは2007年3月8日、同社が開発し、2003年8月~12月に自治体に納入した「住民基本台帳カード」(住基カード)の機能の一部に不具合が見つかったと発表した。住基カードは、住民基本台帳ネットワークを利用するためのICカードで、自治体が住民向けに発行する。多くの自治体は、この住基カードを使ってインターネット経由で各種行政手続きができる「電子申請」サービスを提供している。今回見つかったのは、電子申請する際に利用すると、ユーザー認証に失敗することがあるという不具合。失敗する確率は、3万2769回に1回だという。不具合が見つかった住基カードを採用する自治体は、全国718の市区町村。対象となる住基カードの発行枚数は明らかにしていない。同社は現在各自治体と協議を進めており、発行済みの住基カードを今後自治体を経由して交換する意向だ。

 住基カードの開発元は複数あり、NTTコミュニケーションズはそのうちの1社。住基カードに不具合が見つかったケースとしては、2004年10月に日立製作所が納入した住基カードがデータの読み取りに失敗したという例がある。

 日経パソコンが2006年に実施した市区町村を対象としたアンケート調査「e都市調査」によると、2006年3月末時点でパソコン向けに電子申請サービスを提供している自治体は全体の47.4%。ただし、電子申請時に住基カードが必要になるメニューは、国が整備した公的個人認証サービスを活用し、厳密な本人確認が求められるものが大半だ。この場合、住基カードに加え、電子証明書も自治体に発行してもらうが、そもそも住基カードの普及率は0.74%と低く、電子証明書も普及率が0.12%にとどまっている(いずれも、「e都市調査」による)。このため、現時点で不具合によって被害を受ける可能性のある住民は、実際には少ないとみられる。

 不具合が見つかった住基カードを採用する、主な自治体は以下の通り。。函館市、青森市、盛岡市、仙台市、秋田市、山形市、福島市、足利市、前橋市、さいたま市、市川市、千代田区、港区、文京区、墨田区、江東区、豊島区、北区、荒川区、足立区、葛飾区、横浜市、川崎市、新潟市、金沢市、岐阜市、浜松市、京都市、大阪市、堺市、和歌山市、鳥取市、岡山市、広島市、高松市、北九州市、福岡市、佐賀市、佐世保市、那覇市。