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 パソコンの時計は狂ったままにしておかず、こまめに正確に直しましょう。実害があるからです。例えば電子メール。送信日時が狂った電子メールが相手に届いてしまいます。その結果、電子メールソフトで受信ボックスを開いたとき、おかしな並び順にメールが表示され、相手は混乱してしまうでしょう(下図)。

【パソコンの時計が狂っていると…】

1カ月で4分も狂う精度


 パソコンの時計は、どのような仕組みで時を刻んでいるのでしょうか。答えは水晶です。水晶は、二酸化ケイ素でできた石英が柱状に結晶化したもの。パソコンのマザーボード上には、この水晶を中に納めた銀色の部品が取り付けてあります(写真)。

【そもそも水晶に問題がある】
パソコンは、水晶発振器と呼ぶ部品が作り出したタイミング信号(クロック)をもとにCPUや回路などを動かしている。時計もこの水晶を活用するのだが、品質にばらつきがあり、正確に時を刻めない

 水晶はおもしろいことに、片側にプラス、もう片側にマイナスの電流を流すとマイナス側の面が縮みUの字形に曲がる特性があります。そこで、水晶の両面に流す電流を定期的 にプラスとマイナスで交互に入れ替えれば、水晶は振動します。その振動に合わせて時を刻むわけです。パソコンが内蔵する水晶では、1秒間に1431 万8180 回振動しています。実はクオーツ式の時計もこれと同じ仕組みで動きます。

 さて問題は、水晶は品質にばらつきがあること。品質が悪いと、正確な数だけ振動させるのが難しくなります。天然の水晶は、不純物の混入量や形などがばらばらなので、人工的に作り出した水晶を使うのですが、それでも均一に製造するのは難しいのです。精度の良いもので1秒につきズレがプラスマイナス10万分の1秒以内、悪いものだと1万分の1秒もズレます。1万分の1秒というと少なく感じるかもしれませんが、1日あたり8.64秒、1カ月なら4分ちょっとも狂う計算になります。腕時計が狂うのもこのためです。

 困ったことに、水晶は温度が高くなるとさらに狂いやすくなる性質があります。パソコンの中には発熱する部品が山ほどありますから、腕時計とは比べものにならないほどパソコンの時計は狂いやすいのです。