PR

 9月27日に、来年4月から本放送を開始すると発表した携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」。「Blu-ray Disc」と「HD DVD」の2陣営が火花を散らす次世代光ディスク。あるいは10月4日に総務省から実用化に向けた委員会答申が出たばかりの「電力線通信」。こうした最新のデジタルソリューションが、パソコンと、どう絡んでくるのか——。10月4日から5日間、千葉県の幕張メッセで開催されたエレクトロニクス関連の総合展示会「CEATEC JAPAN 2005」では、デジタルAV時代におけるパソコンの方向性を示す発表が相次いだ。

デジタル放送がノートにも

 まずはデジタル放送への対応だ。東芝は、地上デジタル放送(地デジ)の受信機能を備えるAVノートを展示。来春には、「QOSMIO」シリーズのラインアップに追加するという。来年は、デスクトップだけでなく、ノートでもデジタル放送対応が進みそうだ(下図)。

【ノートではデジタル放送対応が本格化】

 来年4月に始まるワンセグを受信できるパソコンも出てくる。ワンセグは、地上デジタル放送用の帯域を13セグメントに分け、そのうちの1つを使い映像や音声、データを放送するもの。番組は地上デジタル放送と同内容で、320×240ドットの解像度で配信する。主に携帯電話やカーナビを受信端末として想定しているだけに、パソコンの対応はノートから始まる可能性が高い。日立製作所は、USB接続の外付けチューナーを展示(上図右)。「さらに小型化してパソコンに内蔵することも可能」(日立製作所)という。据え置き型ノートでは地デジ、モバイル使用が前提の携帯ノートではワンセグ、といった具合に用途によって対応が分かれそうだ。

 デジタル放送を受信できる環境とともに、記録できる環境も整う。デジタル放送はアナログ放送と比べ、美麗な映像がウリだが、データ量も当然大きい。そのため、録画して楽しむには大容量のストレージが必須となる。デスクトップのみならず、ノートでも大容量HDDや現行DVDの数倍の記録容量を実現する次世代DVDドライブの搭載が欠かせない。

 大容量HDDについては、日立製作所が、垂直磁気記録方式のHDDを内蔵したノートを参考展示。垂直磁気記録とは、媒体の表面に対して垂直の方向に磁性層を磁化させて信号を記録する方式のこと。理論値では、現在主流の長手記録方式のHDDよりも10倍以上の記録密度を実現できるという。「2007年には、デスクトップ向け3.5インチドライブで1テラバイト(=1000GB)を実現できるだろう」(日立製作所)という。1テラあれば、アナログ放送なら標準画質(ビットレート=4Mbps程度)で3チャンネル分を1週間録画し続けることが可能になる。

 2陣営による規格争いが焦点となっている次世代DVDを搭載するパソコンは、Blu-ray Discドライブ搭載のデスクトップが年内にもソニーから、HD DVD-ROM再生対応スーパーマルチ搭載ノートが来年初頭に東芝からそれぞれ登場する見込みだ。

コンテンツ共有が容易に

 デジタル放送の映像やデジタルカメラの画像、音楽など、録りためたコンテンツを家庭内ネットワークで共有する仕組みの整備も進みつつある。

 その動きの中心になっているのが、米インテルや米マイクロソフト、松下電器産業などが理事を務め、参加企業数が250を超えている団体「デジタルリビングネットワークアライアンス(DLNA)」だ。DLNAは、コンテンツ共有のために、デジタル家電やパソコンを家庭内LANで相互接続するための規格「DLNAガイドライン」を策定。対応製品の拡充に注力している。