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 理屈からいえばその通りです。しかし、そう思ったあなたは、まさに「オレだけは大丈夫!」の典型かもしれません。確かにウィニー上でアンティニーを実行しなければ感染しませんが、アンティニーを相手に、それをやり遂げることがどんなに難しいか、実は理解していないのでないでしょうか。

 一例として、ウィニー上で写真を探すケースを説明しましょう。それらしきZIPファイルをダウンロードし、展開してみました。フォルダーを開くと、たくさんのファイルやサブフォルダーが並んでいます。次々とサブフォルダーを掘り進めていくうち、いろいろとファイルが見つかります(下図)。

展開したZIPファイルの一例。複数のサブフォルダーに分けて画像が保存されている。だが、ちょっと雰囲気の違うフォルダーが…。実はこれがウイルス

 フォルダー別に写真が整理されているので、端から順にダブルクリックしていきます。よく見ると、最後のフォルダーだけアイコンが違います。しかし、多くの人は「きっとこの中にサブフォルダーがあるんだろう」と考えます。

 そして、そのフォルダーをダブルクリック。「おやっ、開かないぞ。おかしいなぁ」。これで見事にウイルスに感染してしまいます。

 ウイルスは実行プログラムです。このため、通常は末尾の拡張子は「.exe」などに限られます。しかし、ウイルス作成者の多くは、ファイル名が「○○○.exe」では怪しまれてしまうことを知っています。

 そこで、ウイルス本体に長いファイル名を付けます。こうすると、Windows上で「exe」が見つけにくくなります。「長いファイル名は省略して表示する」というエクスプローラ(Windows上でファイルを表示するツール)の特性を悪用しているのです。

 ウイルスの特性について知っている人でも、一般にフォルダーに対する警戒心は弱いものです。フォルダーをダブルクリックして、何かのプログラムが動くとは思っていません。無意識のうちに「ウイルスはファイルの形式でやってくる」と思い込んでいるふしがあります。このため、ウイルスがフォルダーのふりをしていると、ついうっかりダブルクリックしてしまうのです。

 ファイルの名前やアイコンは、ウイルス作者が自由に変更できます。なので、ウィニーに限らずウイルス対策では絶対に信用してはいけません。フォルダー以外にも、画像ファイルや圧縮ファイルのフリするウイルスが確認されています。