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 個人情報をひそかに送るのが本来のスパイウエアだが、現在、スパイウエアと総称される迷惑ソフトでこのタイプは一部にすぎない。実際には、ブラウザー起動時に開くホームページをアダルトサイトに変えるだけなど、スパイ活動をしないものも多い。ユーザーが迷惑する機会が多いのもそうしたタイプだ。

スパイするとは限らない

 折しもWeb広告全盛の今、“ちょっと危ないネットサーフィン”をしただけで、パソコンには、広告を表示するポップアップ画面やらツールバーやらが無数に送り込まれる。そこで現在は、広告を中心に、個人情報を送らないプログラムまですべてひっくるめて、ユーザーが不快に思ったり不利益につながりかねないソフトをスパイウエアと総称している。

 実は、スパイウエアという言葉には、はっきりとした定義がない。この言葉が広まり出したきっかけは、2000年から2001年にかけて米国で、ユーザーの情報やネットの閲覧履歴を送信しようとする「tsadbot」や「SaveNow」といった広告表示プログラムが、無料ソフトに組み込まれたこと。これらが「スパイウエア」ではないかと、マスコミなどから集中砲火を浴びたのだ(下図)。

【徐々に「スパイウエア」の問題がクローズアップされてきた】

 これに乗じたのがセキュリティ対策ソフトのメーカー。各社とも、この「新しいマーケティング用語」(ラックSNS事業本部セキュリティプランニングサービス部の新井悠担当部長)に対応した製品を続々と発売し、スパイウエアという言葉がますます注目を集めるに至った。ウイルスではないが、パソコンに潜んで何か工作活動を行うスパイ——このネーミングも分かりやすかった。

【セキュリティ対策会社は定義をこう考える】注1:2005年3月時点