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 ここまで見てきて、「ひょっとして私のマシンにもスパイウエアが入っているのでは?」と心当たりのある人は、実際にスパイウエアを探してみよう。最近は、スパイウエアを検出・駆除できるセキュリティソフトが増えてきた。専用のスパイウエア対策ソフトが各種登場してきたほか、老舗のウイルス対策ソフトもスパイウエアに対応しつつある。

ウイルスが先です、絶対!

 では早速——といいたいところだが、その前に大事な注意点がひとつ。コンピューターウイルスへの対策である。スパイウエアごときに気をもんで、ウイルス対策が不十分ではまさに本末転倒。ウイルス対策ソフト(メーカー製パソコンなら何かしら入っているはずだ)をきちんと働かせ、「定義ファイル(パターンファイル)」を最新版に更新して、ウイルスがいないかチェックしよう。もし見つかったらスパイウエアも侵入している可能性が高い(というか、スパイウエアどころの騒ぎではない)。

 こう考えると、まず気になるのはウイルス対策ソフトのスパイウエア対策機能だろう。対応している主な製品を下表に挙げた。

【スパイウエア検出機能のある主なウイルス対策ソフト】
製品名 メーカー
Norton AntiVirus 2006 シマンテック
ウイルスセキュリティ2006 ソースネクスト
ウイルスバスター2006 インターネットセキュリティ トレンドマイクロ
マカフィー・ウイルススキャン マカフィー

 検出できるスパイウエアの種類は製品によって異なる。詳細は次章以降で述べるが、専用のスパイウエア対策ソフトに比べると検出できるスパイウエアの数は少ない。心配なら、ウイルス対策ソフトと専用ソフトを併用するのが賢明だ。

 留意したいのは、むしろメーカーの考え方である。前章で述べたように、スパイウエアは悪意のあるウイルスとは違い、「使い方次第で善玉にも悪玉にもなる」(前出のトレンドマイクロの瀬川氏)。例えばキー操作を記録するキーロガーは、厳重なセキュリティ管理を求められる金融システムで利用記録を残すなど、保安目的でも使われる。あるいはアドウエア付きと承知したうえで無料ソフトを使っているユーザーもいるだろう。ユーザーが納得ずくで入れるなら悪質と言い切れないのがウイルスとの違いの一つ。この点に関するメーカーの考え方がソフトの仕様となって現れる。検出できる数が専用ソフトより少なかったりするのはこのためだ。

取れすぎて判断に迷う

 一方のスパイウエア専用ソフトにはこのような遠慮がない。ウイルスは取れないのだから、遠慮していたら何のための専用ソフトか分からない。半面、駆除すべきか判断に迷うようなものもスパイウエアとして検出されるので、検出後に悩むのも事実。取りあえず、「知らないうちに入っていたプログラムを把握する」という目的で使ってみてはいかがだろうか。検出だけで駆除しないことも可能だ。その後、エイヤッと全部駆除するか、本当に迷惑なものだけ選んで駆除するかは読者の判断にゆだねる(後者はかなり難しい)。

 下の表に主な専用ソフトを挙げた。無償オンラインソフトだった「Spybot Search & Destroy」や「Ad-Aware SE」シリーズがサポート付きでパッケージ販売されたり、マイクロソフトも2005年1月に「Windows AntiSpyware」のベータ版提供を開始した。企業向けセキュリティ製品を手掛けていたコンピュータ・アソシエイツも米ペストパトロールを買収して2005年4月からコンシューマー市場に参入した。

【主なスパイウエア対策ソフト】
製品名 問合せ先
eTrust PestPatrol アンチスパイウェア2006 日本CA
Ad-Aware SE アスキーソリューションズ
Spybot Search & Destroy セイファーネットワーキング
Spybot Search & Destroy キヤノンシステムソリューションズ
X-Cleaner ネクステッジテクノロジー

 SpybotとAd-Awareは無償のダウンロード版と有償パッケージの両方がある。無償版はサポートは受けられないので使用は自己責任となる。

日ごろの行いをプラス

 こうした対策ソフトがあるとはいえ、やはり大事なのは“日ごろの行い”だ。得体の知れないフリーソフトのインストールでは、使用許諾書をよく読んで慎重に行う。“危ないネットサーフィン”の最中に現れるポップアップ画面や無法地帯の掲示板、スパムメールのリンクをむやみにクリックしない用心深さも大切だ。

 もちろん、大前提としてウイルス対策がある。Windows Updateでセキュリティホールをふさぎ(許諾を得ずにセキュリティホールを突いて侵入するスパイウエアもある)、最新版の定義ファイルでウイルス対策を行う。そうしたうえで“日ごろの行い”に気を付けることが、スパイの侵入を未然に防ぐ心得である。

【スパイウエア対策の基本的な心構え】