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 インクジェットプリンター用の写真用紙がぐっと安くなってきた。富士写真フイルムは2006年2月、同社の写真用紙「画彩(かっさい)」シリーズに低価格用紙を追加。セイコーエプソンも7月13日にほぼ同価格の「写真用紙エントリー」を発売した。いずれもL判1枚の最安値は5円以下。1枚7~15円の他社製品と比べるとかなり安い。そこで今回は、この2つの用紙に注目しつつ、エプソン、キヤノン、富士写真フイルムの写真用紙の品質をチェックすることにした。

写真用紙と光沢紙は別物

 まずは意外と知らない用紙の違いを把握しておこう。デジタルカメラの画像を印刷するのに最適なのは、印画紙と似た構造の「写真用紙」だ。この用紙は、印画紙と同様にベースとなる紙の両面がレジンコート(RC)層で挟まれている(下図)。

【品質を求めるなら印画紙ベースの写真用紙を選択】
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 このため写真用紙は「RC光沢紙」や「印画紙ベースの用紙」とも呼ばれる。品質はまさに“お店プリント”とほぼ同じ。光沢感が高く、用紙の厚みやコシもしっかりしている。仕上がりは、簡単にはお店プリントと見分けがつかないほどだ。一方、この写真用紙と間違えやすいのが「光沢紙」。光沢感を出すためのキャストコート層を用紙の表面に持つが、ベースは印画紙ではなく単なる紙である。写真用紙に比べると光沢感でやや劣り、用紙のコシも弱い。

 今のところ用紙の名称は、各メーカーによってまちまち。パッケージをきちんとチェックして、印画紙ベースの写真用紙なのか、紙ベースの光沢紙なのかを判断することになる。より高い品質で写真を印刷したい場合は、パッケージのどこかに、「RC」「印画紙」「レジンコート」と書かれている“写真用紙”を選ぶとよいだろう。もちろん、低コストの光沢紙をあえて使うという選択肢もある。

 今回のテストは、印画紙ベースの写真用紙に数種類のデジカメ画像を印刷して、メーカーごとに差を調べてみた(キヤノンは、印画紙ベースと間違えやすい光沢紙「エコノミーフォトペーパー」を比較対象に加えている)。

「写真用紙エントリー」が健闘

 エプソンの「写真用紙」シリーズは3種類。中でも昔から販売されていて、同社で最も普及しているのは「写真用紙(光沢)」だ。発色が自然で光沢度が高く、メーカー純正紙でありながら、L判1枚の最安値は約5円と非常に安い。エプソンユーザーは、迷ったらこの用紙を選べば間違いない。新発売の「写真用紙エントリー」は、L判1枚で4.5円とさらに安い。写真用紙(光沢)と比べるとやや赤味が強い印刷になる。人肌ならエントリーの方がほんのり赤味を帯びていて健康的に見える。紙の厚みは0.01mmしか変わらないため、触っても差は分からない。

【セイコーエプソン 純正紙ながら1枚5円以下で高画質を実現】
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エプソンの複合機「PM-A890」を使って、用紙の推奨設定で印刷。7月13日に発売された「写真用紙エントリー」は、最も安い400枚入りパッケージで1枚4.5円。「写真用紙(光沢)」と比べると肌色の発色がわずかに赤い。これは健康的に見える色作りといえる。色あせ度合いを気にしなければ、エントリー版で十分だ。一方で、プロやハイアマチュア向けの「写真用紙クリスピア」は、やはりワンランク上。光沢度や持ったときの感触は、比べると差がよく分かる。