PR
【各社がU3対応メモリーを発売】
拡大表示

 「ネットカフェでメールを受信したいが個人データが残りそうで怖い」――そんな不安を抱えている人は多い。不特定多数のユーザーが使うパソコンで作業をした際、個人の情報が残らないようにしてくれる製品が登場した。「U3プラットフォーム」という新規格に対応したUSBメモリーだ。サンディスクが「クルーザー マイクロ U3 USB」を6月19日に発売。アイ・オー・データ機器、エレコムも対応製品を発売した。

 U3対応のUSBメモリーはデータだけでなくアプリケーションも一緒に持ち運べる。パソコンにU3対応メモリーを挿せば、パソコン側のアプリケーションを使わず、USBメモリー内部のアプリケーションでメール受信や文書データの編集といった作業がこなせる。

 しかも、USBメモリーを抜き取ればパソコン側に記録された制御用のデータや一時ファイルは自動的に消去されるので、パソコン側には使った痕跡が残らない。アプリケーションを含んだ自分のパソコン環境をUSBメモリーに収め、出先のパソコンで再現できる「USBモバイラー」が手軽に実現できるのだ。

 実際のU3対応メモリーの使い方を見ていこう。パソコンのUSB端子にU3対応メモリーを挿入すると、デスクトップ右下のタスクトレイに「U3」と書かれたアイコンが表示される。これをクリックすると、まるでWidowsのスタートメニューのようなランチャーが飛び出てくる。ここからメニュー内のアイコンをクリックすると、U3アプリケーションが起動できる。

【USBメモリーを挿入してランチャーを起動】
拡大表示

 例えば「Carry it Easy」というデータ連携ソフトでは、まず自宅のパソコンの「お気に入り」を保存する。別のパソコンにU3メモリーを挿入すると、Internet Explorer(IE)の「お気に入り」を自宅のパソコンのものに変更できる。U3メモリーを取り外すと、お気に入りは元に戻る。通常なら生成されるはずのIEの一時ファイルやクッキー、閲覧履歴などはパソコン側に残らない。

使った痕跡を自動で消す

 使った痕跡を消す機能はどう実現しているのか、その仕組みを説明しよう。まず、U3にはUSBメモリー内にインストールして使う専用アプリケーションが用意されている。このアプリケーションは米U3社の認定を受けており、パソコン側に設定ファイルなどを記録した場合は、終了時に消去する仕様となっている。

 これだけでは、ユーザーが突然USBメモリーを引き抜いた場合に対処できない。そこで、U3対応メモリーの中には、CD-ROMとして認識される約5MBの領域が用意されている。U3対応メモリーをパソコンに挿入すると、このCD-ROM領域に記録された管理プログラムが自動的に起動する。USBメモリーが引き抜かれても、この管理プログラムはパソコン内部のメモリー内に残っており、パソコン側に残った設定ファイルなどの“使った痕跡”を消してくれるのだ。

 U3対応アプリケーションには無料と有料のものがある。無料のものは、インターネット電話ソフトの「Skype」、ブラウザーの「Firefox」、メールソフトの「Thunderbird」など。有料のものには、画像管理ソフトやデータ連携ソフトなどがある。有料アプリケーションの中には、期間限定のお試し版を用意しているものもある。これらのアプリケーションは専用サイトに一覧表示されており、ここからダウンロードできる。

 これらのアプリケーションでメールを読む、ブラウザーを見るといった一般的な用途には十分対応できる。とはいえ、現状では専用サイトの日本語対応アプリケーションは20程度とまだ少ない。今後、対応アプリケーションをいかに充実させるかが、U3プラットフォームの普及のカギとなるだろう。