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黒川 博昭
富士通社長
黒川 博昭(くろかわ ひろあき)1943年4月生まれ。1967年4月、富士通信機製造入社(1967年6月、富士通に改称)。1997年4月、ソフト・サービス事業推進本部長代理。1998年6月、常務理事 兼 ソフト・サービス事業推進本部副本部長。1999年6月、取締役 兼 ソフト・サービス事業推進本部長。2001年4月、常務取締役 兼 ネットワークサービス本部長 兼 システムサポート本部長。2002年6月、常務執行役 兼 ネットワークサービス本部長 兼 システムサポート本部長。2003年4月、経営執行役副社長。2003年6月、代表取締役社長
(撮影:村田 和聡)

 富士通は、日経パソコンの「企業サイト ユーザビリティランキング」で、2004年から3年連続で首位に立っている。同社は、海外を含めたグループ企業全体でも、Webサイトの使い勝手の向上やブランドの統一に取り組んでいる。また、Webサイトのユーザビリティやアクセシビリティを高めるためのWebサイト構築の社内指針を公開するなど、こうした分野の情報発信にも積極的だ。

 同社の黒川博昭社長に、企業サイトの役割と効果、企業経営にWebサイトを生かすためのポイントを聞いた。

■経営に対するWebサイトの効果をどのように考えていますか。

 効果の一つは、Webサイトに富士通の情報を集約できることです。それによって、お客様が富士通の中を見て、ご理解いただけるようになりました。これは、社員にとっても同じです。Webサイトが富士通の一つの軸になるわけです。

 Webサイトできちんと情報を発信すれば、誤ったイメージもなくなります。最近は、掲示板サイトなどで、いろいろな情報が出ます。富士通のWebサイトに公式な情報があれば、お客様も社員も、世界中でそれを共有できます。このことは、非常に大事だと思います。

 販売面での効果もあります。以前はインターネットではパソコンしか販売していなかったのですが、サーバーなども扱うようにしました。ラインアップを増やした結果、いわゆるロングテールの効果が得られるようになってきています。営業だけでは探せないお客様と出会えるようになりました。

 また、以前は問い合わせに対しても営業を通してお答えすることが多く、それがたらい回しにされているような印象をお客様に与えてしまうこともありました。その点も、Webサイトとコールセンターをうまく連携させて、お客様との対話が滞らないようにしています。

■リスク管理も企業サイトの重要な機能になっています。

 情報を隠さずにスピーディーに開示することが、リスク管理では欠かせません。当社では社内にリスク委員会を設置し、現場から一報があれば、すぐに富士通としての対応ができるような体制を敷いています。

 私のところへもすべての情報が伝わりますし、Webサイトに情報を掲載した以上、責任の所在は現場の社員ではなく、代表者である私へ移管されます。

 富士通では、グループの目標、行動の規範を定めた指針「The FUJITSU Way」を定めています。正々堂々と仕事をしようということを、この指針を通じて繰り返し社内で説いています。

 現場が常にパーフェクトな対応をとれるわけではありません。ただ、現場をしかりつけるようなことをしては、かえって報告をしにくい雰囲気を作ってしまいますから、失敗を受け入れ、しっかり把握した上で、適切な対応をとることこそが重要だと考えています。

■Webサイトが現在の形になったのはいつ頃ですか。

 大規模なリニューアルをしたのは2000年です。宣伝・広告も含めて、富士通としてのブランディングをグローバルな視点で見直したときでした。

 ITの市場規模を世界的に見ると、日本が占める割合は10%程度に過ぎないため、海外進出なしでは大きなシェアはとれません。しかし、海外では国内ほど富士通の名前は知られていないんです。海外でビジネスを展開する際、富士通では事業部門ごとに現地で会社を設立することが多く、以前はWebサイトも個別に立ち上げていました。これが、富士通のブランドが浸透しなかった一因です。