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矢野 薫
NEC社長
矢野 薫(やの かおる)1944年2月生まれ。1966年4月、日本電気入社。1985年11月、NEC AMERICAに出向。1990年7月、伝送通信事業部長。1994年6月、伝送事業本部長。1995年6月、取締役支配人。1998年7月、NEC USA President。1999年6月、常務取締役(NEC USA President兼務)。2000年12月、取締役常務 NECネットワークス カンパニー副社長。2002年4月、取締役常務 NECネットワークス カンパニー社長。2002年10月、取締役専務 NECネットワークス カンパニー社長。2003年4月、取締役専務。2004年6月、代表取締役副社長。2006年4月、代表取締役 執行役員社長
(撮影:村田 和聡)

 NECは、2005年8月と2006年4月にWebサイトを全面的にリニューアルした。その結果、NECは、本誌6月12日号の「企業サイト ユーザビリティランキング 2006」で、昨年の10位から首位に順位を上げた。

 企業経営におけるWebサイトの位置付けと、Webサイト戦略を同社の矢野薫社長に聞いた。

■現在のWebサイトの位置付けを教えてください。

 「NECの顔」として、ますます重要性を増していると思います。インターネットが他のメディアと比較して急成長を続けているため、企業サイトの存在感が、ずいぶんと高まっています。

 加えて、情報の深度という点でもインターネットは既存メディアに勝ります。ブランディングでは、単にNECという名前を覚えていただくだけでなく、NECがどういう会社なのか深く知っていただくことが重要です。Webサイトであれば情報量に制限がありません。

 「CSR」(企業の社会的責任)の手段としても重視しています。何か重大な事柄が起こった場合に、報道されていなくても企業サイトには必ず情報がある、という信頼を持っていただけるように、幅広い企業情報をオープンにしています。

■マーケティングの手段としてはいかがですか。

 もちろん、マーケティングでもWebサイトは重要です。個人のお客様と企業のお客様とでは、属性がはっきりと異なるので、それぞれ個別にサイトを用意して、入り口も分けています。

 アクセス数としては個人が圧倒的に多いんです。個人のお客様には、個人向け商品の総合情報サイト「121ware.com」へ適切に誘導することを目指しています。

 一方、事業規模としては企業の割合が大きいですから、こちらも充実させています。ITや経営についての知識を求めているお客様が多いので、「Wisdom」というコミュニティサイトを立ち上げました。お客様とNECとの接点を増やすために、一方的に情報を提供するのではなく、参加型のサイト作りをしています。

■サイトをリニューアルした狙いについて教えてください。

NECのトップページ。2005年8月と2006年4月に、Webサイトを全面的にリニューアルした

 いくつかありますが、一番重視したのは、Webガバナンスを徹底し、ワールドワイドで「One NEC」を訴えることです。以前はグループ企業各社がボトムアップで構築したいろいろなサイトの寄せ集めのようになっていました。そこで、サイト制作に関する権限を宣伝部に集約して、トップダウンでリニューアルを断行しました。文字コードの統一などの標準化をはじめ、障害のある方への対応やセキュリティ対策の徹底などをガイドラインを整備して進めました。

 ただ、無理に一様にまとめ上げると、良い意味での「とんがった部分」がなくなってしまう恐れもあります。その遠心力と、求心力とのバランスを取ることが重要だし、難しい点でもあります。現状では、海外のグループ企業はまだ遠心力が強すぎると感じています。また、国内でも100%の子会社とそうでない企業とでは、対応に差が残っています。

 しかし、社名にNECの名を冠している以上、お客様は国や出資比率に関係なくNECの関連企業として見ています。背景にNECの技術力や経営力、資金力があることで信頼していただいている部分が少なからずあるはずですから、その信頼に応えるためには、One NECの徹底が絶対に欠かせないと考えています。