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 Excel 2007には、作成したブックを最終版として保存したり、ブックに署名を追加する機能が追加された。従来の「読み取り/書き込みパスワード」と同じように、データの改ざんを防ぐ目的として利用可能だが、それぞれの特徴をよく理解する必要がある。今回は、そうしたセキュリティ対策の機能を見てみよう。

ブックを最終版にする

 ブックを「最終版」として保存すると、セルの編集やワークシートの追加など、ほとんどの操作ができなくなる。データの検索や印刷は可能なので、閲覧専用ブックにしたいときなどに便利だろう。ブックを「最終版」として保存するには、「ファイル」メニューの「最終処理」-「最終版にする」を実行する。そのブックが、まだ一度も保存されていない場合は、保存するかどうかの確認が表示される。

図1 ブックを最終版として保存する

 この機能は、保存したブックに「これは最終版だ」という情報を埋め込むだけで、ファイルに読み取り専用属性を設定するわけではない。また、NTFSではないFAT32上にブックを保存する場合にも有効なところから、NTFSのストリームではなく、ファイルの内部に直接情報を保存していると思われる。新しいブックの形式(xlsx)は実体がZIPファイルで、中身はテキストのXMLなのだから、最終版として保存したブックと、そうでないブックの内容を比較すれば、最終版としての情報を手作業で解除することも可能だろう。また、読み取り専用として開いた最終版ブックは、マクロを使えば改変できてしまう。

 最終版として保存したブックでは、「ファイル」メニューの「最終処理」-「最終版にする」がオンの状態になる。このコマンドを再度クリックしてオフにすれば、いつでも最終版としての制限を中止して、データを編集することができる。セキュリティ対策としてではなく、ちょっとした「誤操作防止」の機能として認識すべきだろう。

ブックに署名を挿入する

 Excel 2007では、ブックに署名を挿入できるようになった。署名を挿入したブックは、その時点からデータが改変されていないことが証明される。何らかの方法でデータを編集した場合は署名が無効になる。

 挿入できる署名には、次の2種類がある。

・「挿入」-「署名欄」-「印鑑署名欄」
・「ファイル」-「最終処理」-「デジタル署名」

 「挿入」タブの「署名欄」にある「印鑑署名欄」を実行すると“目に見える”署名欄を挿入できる。いわば、ブックに押す印鑑だ。

図2 目に見える署名欄を挿入する

 実行すると「署名のセットアップ」ダイアログボックスが表示されるので、必要な事項を入力しよう。

図3 署名欄に表示する内容を入力する

 挿入される署名欄は、一般的なオブジェクトのように位置や大きさを変更できる。署名欄を右クリックして「署名」を実行すると、署名欄に好きな画像を挿入することも可能だ。

図4 署名欄には好きな画像を表示できる