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はじめまして。クジラ飛行机です。

本連載では、仕事や生活に役立つプログラムを作っていきます。普段あまり馴染みのない「プログラミング」を身近なものに感じられるよう便利で役立つ連載になるように頑張ります。

プログラムを作ると言っても、そんなに難しいことをする訳ではありません。私が誰でも手軽に始められるようにと開発した、日本語のプログラミング言語「なでしこ」を使って、プログラムを作ります。

連載1回目の今回は、簡単なプログラミングによって仕事が減ることを、私が「なでしこ」を開発した経緯を含めて紹介します。そして「なでしこ」をインストールして、簡単なプログラムを動かしてみましょう。

ちょっと便利なもの~プログラミングをはじめよう

さて、皆さんは「プログラミング」と聞いて何を連想するでしょうか。プログラミングに触れたことのない方は、「難しそう」とか「記号だらけ」とか「自分には縁のないもの」なんて思うのではないのでしょうか。

確かにプログラミングの中には難しいものもありますが、「ちょっと便利なプログラム」に限るなら、時間もかかりませんし、少しの労力を傾けるだけで作ることができるでしょう。

仕事の現場では、定期的に、決まった手順で仕事をこなしていくことが多いものです。もし、パソコンを使って同じような手順で作業を繰り返しているのなら、それはプログラミングによって自動化することができる可能性が高いのです。ちょっと例を見てみましょう。

例えば、毎週行われる会議の準備として、毎回、会議の参加者から提出される資料を印刷する当番を頼まれたとしましょう。

参加者が増えれば増えるほど、資料として渡されるWordファイルを1つずつ開いて印刷しなくてはなりません。2つや3つなら苦にならないかもしれませんが、何十個も資料があるとすれば大変な仕事になります。

Wordファイルを開くためにエクスプローラーの画面をダブルクリック、印刷を実行するために印刷アイコンまでマウスを動かしてクリック、再びエクスプローラーに画面を切り替えて、Wordファイルを開いて…。

図1 全部のファイルを印刷するには同じ作業をファイル数と同じだけ繰り返すことになります

こんな単調な作業をひたすら繰り返すのです。しかも毎週作業しなければなりません!

ちょっと賢い人なら、「Wordファイルを連続印刷する」ソフトがないか、Windowsソフトの紹介サイトを探しはじめるかもしれません。やはり似た仕事をしている人がいるのでしょう。探せば見つかります。

しかし、探しても見つからなかったり、自分の意図した動作と違ったとしたら、どうしたら良いでしょうか?ただ印刷すれば良いのではなく、資料に別途、会社のロゴなどのヘッダを挿入してから印刷しなければならない場合などです。

そんな時には、ちょっとしたプログラムを作れば良いのです。後ほど、Wordファイルを連続印刷するプログラムを紹介しますが、これだけの機能なら、たった数行で出来てしまいます。順調に行けば5分もかからず完成します。

少しの労力をかけて「ちょっと便利なプログラム」を作ることにより、毎週30分かけてやっていた仕事を数分に短縮できた何てことも大いにありえます。

なでしこ誕生の秘密

私がなでしこを開発したのには、はっきりした理由があります。以前、私は、とある会社で事務をしていました。会社のホームページをメンテナンスしたり、顧客情報を管理してダイレクトメールを郵送したりと、山のように仕事がありました。

そこで、作業の時間短縮するために、たくさんのプロうグラムを作りました。その頃は、Word/ExcelのVBAマクロや、プログラミング言語のPerlやDelphiなど、いろいろなツールや開発環境を組み合わせて仕事をこなしていました。

しかし、ある日、ふと、こうした事務作業に向いた汎用的な自動化ツールがあれば、もっと仕事が楽にこなせるのではないかと気づきました。そうして、作り始めたものが、日本語プログラミング言語「なでしこ」です。

「日本語のプログラミング言語」を作ろうと思ったのは、自分だけでなく会社の同僚にも作業を自動化する目的で、プログラムを作ったり改良したりしてもらいたかったからです。

同僚がパソコンでやっている作業を隣で見ていて、とても歯がゆい思いをしていたからです。というのも、簡単なプログラムを作りさえすれば数分で終わる作業を、延々と手作業でコツコツやっていて、とても「もったいない」と感じたのです。

そこで、プログラムを覚えてみることを勧めるのですが、「難しそうだから」と断られてしまいます。そこで、「誰でも簡単に使える」をテーマにしたプログラミング言語を作ってみようと思ったのです。

日本語でプログラムが書かれていたら、例えゼロから全部を作ることは難しくても、どこかをちょっと改良して使いまわすことはできるのではないだろうか?そんなことを考えたからです。

ですから、なでしこは「事務自動化ツール」として、プログラマーでない人にも、プログラミングを使ってもらえるように考えて作っています。

なでしこの入手とインストール

では、さっそく「なでしこ」をインストールしてみましょう。
なでしこの公式ページは以下になります。

日本語プログラミング言語「なでしこ」

今(2006年10月)なら、Googleで「なでしこ」というキーワード検索しても一番上に出てきます。(嬉しい限りです)

ダウンロードのリンクから辿ってダウンロードしてください。ダウンロードしたファイル(Zip形式)を、圧縮解凍ソフトを使って解凍します。

解凍ソフトがなければ、Lhasaなどのツールを利用して解凍します。
例えば、窓の杜からも入手できます。

無事解凍できると、nadesikoというフォルダができます。その中にある「setup.exe」を実行すると、インストールが行われます。(ちょっと時間がかかります)

デスクトップに「なでしこ」のアイコンができるので、これをダブルクリックすると、プログラム開発用のエディタが起動します。

なでしこエディタ

図2 なでしこのエディタ

プログラムを書くときは、このエディタの右側の白い部分に記述します。

動かしてみよう

それでは簡単なプログラムを動かしてみましょう。以下は、たった1行ですが、今日から来年の1月1日までの日数を計算するプログラムです。

【プログラムソース】

今日から「{来年}/1/1」までの日数差を言う。

このプログラムを、なでしこのエディタにコピー・アンド・ペーストした後、エディタの上部にある三角アイコンをクリックしてみてください。すると、プログラムが実行され、実行した日から来年までの日数を計算します。

図3 プログラムを入力してみたところ

図4 11月6日に実行した結果

それから、最後に、冒頭で紹介したWordファイルの連続印刷のプログラムも紹介します。
あらかじめ、印刷したいWordファイルを1つのフォルダにコピーしておきます。そして、上と同じ手順で実行してみてください。

【プログラムソース】

ワード起動。
フォルダ選択。
「{それ}*.doc」を全ファイル列挙して反復
  対象をワード開く
  ワード印刷。
  ワード文書閉じる。

プログラムが実行されると、まずフォルダを尋ねられます。そうしたら、印刷したいWordファイルを置いたフォルダを選択します。そして、しばらく待っていると、次々とWord文書を読み込んで印刷を行います。

次回予告

今回は、プログラムを紹介しただけでしたが、次回からは、実際にプログラムを作っていきます。はじめに、原稿の修正や、ホームページのメンテナンスで役立つ置換プログラムを紹介します。お楽しみに。


【PCオンライン編集部からのお願い】
「なでしこ」は個々のユーザーの責任において利用してください。
コラムで紹介するなでしこのプログラム動作については編集部でも確認していますが、すべてのユーザーのパソコン環境で同じように動作することを保証するものではありません。
申し訳ありませんが、紹介する内容について、個別のご質問にはお答えしかねます。なでしこの公式ページでは詳しいマニュアルや質問を受け付ける掲示板が提供されていますので、そちらをご参照ください。
よろしくお願いいたします。