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 さて、前回(31回)の続きです。

 前編を読まないと意味がわかりませんので、前編をお読みでない方はまずはそちらから読んでください。

 今回の一連のプロジェクトで、僕が今後のカヤックにとってヒントになりそうな考え方を発見したとお伝えしました。以下に箇条書きします。

★その1「やっぱり素直って大事」
 本を読んでタバコを卒業した何人かが以下のように言いました。
 「この本、やなさん(僕のこと)から渡されていなかったら読んでないですよ」
 「やなさんが昔、吸っていたことがあるって言ったらもっと説得力あったのになぁ」
 「なんかこの本うさんくさいんですよね」

 本連載の30回でも書きました。この考え方がセレンディピティを逃しているのではないかなと。権威がある人から薦められないと・・・とか、有名だからとか、実績がすごいから・・・、とか、そこにこだわらない方がいいのではないでしょうか。出会った情報にはすべて、自分のためになるヒントが隠されていると考える思考。これがやはり幸運を呼び込むのではないでしょうか。僕も思い込みと独断が強いほうなので、自分で判断を下してしまうことも多いため、これには自戒の念もこめています。

★その2「自分をよく分析すること」
 やはり、僕らは、もっともっと自己分析をしないといけないなぁ、と思います。そうすることできっと楽しく生きることができる。
今回の件を通して、「自分はなぜ、タバコを吸うのだろうか?」、そんなことを各自が深く考えるきっかけになったと思います。その考える過程でいろいろ学ぶことができたと思います。逃げずに自分を分析することはとてもいいことです。

 僕自身の例を参考までに紹介します。

 よく代表取締役は孤独だと言われます。社長は社長としか友達になれない。なんて格言(?)があったりします。「飲みにいっても誰も隣に座ってくれないなぁ」と社長同士で笑い話になるそうです。孤独な状況にあり、もともと持っている思想は、社長も平社員もさほど変わりません。それにも関わらず、社長であるというだけで、みんなは多大な期待をかけてきます。プレッシャーも大きくなっていきますし、その期待に応えないとなりませんから、時には占いなどに頼りたくもなってきます。会社の引越しの時期や場所なんかは、まさに聞きたくなることです。僕も、何年か前にものすごく不安な気持ちに襲われたことがあります。直接的なきっかけは確か、財務の数字を直視した時だったと思います。夢見がちな自分が現実に引き戻される時です。結局2日程度でその不安は消えたのですが、その時に自分はなぜ不安になるのだろうと考えました。

 社員に対しては、何度も守る気はないといっているし、自分のことは、正直に言うなら、身分不相応なことを考えない限りは、考え方次第で、ある程度どこでもやっていけると思っています。では、なぜ不安なのか、それはやっぱり築き上げてきたカヤックという愛しいものが消えてしまうことへの不安。さらに言えば、その事実が周囲からどう見えるのかということ。そんなことを自分が不安に思っているのだなぁと気づきました。そのように紐解いていくと、他にも出てくる出てくる不安要素が!それを一つひとつ受け止めていきました。解決できるわけではないのですが、受け止めていくことで、自分の中での不安の要素を分析することは可能です。そして無理な時には固執せず潔く諦めようと決めてから、不安はなくなりました。

 こんな風に自分を分析し認識することで、得られるものというのはあるのではないかと思うわけです。

 昨年一緒にNYにいった、とある上場企業の元代表の方が、次のように言っていました。「自分の気持ちが強気なときは株価も上がり、弱気な時は株価も下がる。自分の考えを深く分析することは、会社の分析にもなるってことです。これはすごいですね。すごい投資方法が思いつきそうです」。