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 ソニーが2006年12月2日にビジネスユーザー向けノートパソコン「VAIO type G」を発売しました。12.1型の液晶を備えながら最軽量時898gという軽さを実現したノートパソコンです。動作中に72cmの高さから落とす試験を実施するなど、軽いだけではなく、堅牢さも意識した作りになっています。

 type Gは、スペックとターゲットユーザーともに、松下電器産業のLet's noteと真っ向からぶつかる製品です。このため、「ソニーらしくない、後追いのパソコン」という声も聞こえてきます。

 もともと、持ち運びできるビジネス向けノート市場はLet's noteがコツコツと広げてきました。軽量・バッテリーの長時間駆動・堅牢性という3要素を徹底して突き詰めることで、松下は「ビジネス向けノートは ThinkPad」というそれまでの常識を覆すことに成功したのです。実際、他のパソコンメーカーがこの市場に製品を投入してきましたが、いまだに Let's noteの優位性は揺らいでいません。

 ソニーのtype Gはスペック上、Let's noteを凌ぐ点が多々あります。薄さや軽さ、堅牢性などです。ビジネス向けノートに求められる基本性能を突き詰める、という点では松下の強力なライバルになり得る可能性があります。

 しかし、それだけですぐにLet's noteと対等に戦えると考えるのは早計でしょう。なぜなら、type Gが普及するかどうかは、どこまでビジネスマンの信頼感を勝ち得るかが鍵を握るはず。ノートを持ち運んでガシガシ使うビジネスマンの評価はかなりシビアです。ソニーの製品だから、スペックがいいからといって、簡単には飛びつかないでしょう。ソニーも今回の製品だけで成功だとは考えていないはずです。

 今後、携帯ノート市場のシェア競争に注目が集まるでしょうが、筆者としてはあまり興味がありません。それよりも、あまり大きくない携帯ノート市場が拡大するかどうかに注目しています。

 今回、ソニーは携帯ノート市場に「デザイン性」という要素、「スタイリッシュ」というブランドイメージを持ち込みました。これまでの携帯ノートは、どちらかといえば質実剛健のイメージ。イメージが変わることで、携帯ノート市場に今まで目を向けなかったユーザーの注目を集め、市場が広がることを願ってやみません。