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 「今野君。前に使っていたパソコンが古くなったから、ついに秋冬モデルでノートパソコンを買ったよ。週末にデータを移行できたから、準備は万全だ」

 「そうですか原さん。それは良かったですね。でも、購入されて早々なんですが、パソコンが壊れるとデータはなくなってしまいますから、バックアップを使えるようにしたらどうでしょう。原さん、以前はバックアップなんてしていないとおっしゃってましたよね?」

 「確かに、最近はデジタルカメラで撮影した写真などをパソコンに保存しているから心配だったんだ。でも、市販ソフトを買うとなると、パソコンを買ったばかりだから、ちょっぴり懐が痛むな……」

 「その点はご心配なく。最近のパソコンなら、市販ソフトを買わなくても、それなりにバックアップできますよ」

 「そうなのか? それなら、やってみようかな……」

◆  ◆  ◆

 新しくパソコンを購入する際に、CPUの種類やクロック周波数、メモリーやハードディスクの容量などのハードウエアスペックに着目するのは当然だろう。その一方で、最近のパソコンには、追加費用が不要なバックアップソフトが導入されているものが多いという事実を知らない人は結構いるのではなかろうか。

 今回は、コンシューマー向け/ビジネス向けを問わず、主要メーカーのパソコンが標準で備えているバックアップソフトをチェックした(最終ページの表)。その結果、パソコンに付属するバックアップソフトは、市販ソフトと比べて、それほど遜色のない機能を備えているものが少なくなかった。これを使わずにいるのは宝の持ち腐れになってしまう。これからバックアップをしようと考えている人なら、ぜひ活用したい。なお、オプションやお試し版のソフトは追加費用が必要になるため本記事では除外した。

 まず、各社のパソコンが搭載するバックアップソフトの基本機能の違いを、続いてバックアップを支援する補助機能を紹介していく。

2つのタイプに分かれる

 パソコンに保存されているデータは、(1)OSやアプリケーション、それらの設定情報、(2)ワープロで作成した文書やデジタルカメラで撮影したデータなどのユーザーデータに大別される。このうち、OSやアプリケーション、設定情報は、再インストールや再設定さえすれば、手間はかかるが元に戻すことは可能だ。しかし、ユーザーデータは替えが利かない。このため、最低限バックアップが必要なのはユーザーデータである(下図)。

 バックアップソフトの大きな違いは、(1)OSなどドライブ上の全データをバックアップし、OSに不具合などが生じた際にドライブ全体を復元する、(2)必要なユーザーデータを指定してバックアップし、消失してしまった場合にユーザーデータを復元する――というバックアップ方法にある(下図)。ここでは(1)を「丸ごと型」、(2)を「個別型」と呼ぶことにする。丸ごと型と個別型の両機能を備える「ハイブリッド型」ソフトも少なくないので、ハイブリッド型の場合は(1)と(2)のそれぞれで機能を説明する。

 バックアップソフトがどのタイプに属するのかは、下の図の通りだ。