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 「チョコレートはいかがですか?」「それよりは光り物でシャインがいいかな」…

 これはデパ地下ではなく、韓国携帯ショップでの会話。日本だと「903i出ました!」とかW43、W44など品番で紹介するのが当たり前だが、韓国の携帯は愛称で呼ばれるのが人気の証といわれている。

 去年までは広告モデルの名前をとって「ジョンジヒョンフォン」、「クォンサンウフォン」などとユーザーの間で自然に覚えやすい愛称がつけられたが、今年の春モトローラの「レイザーフォン」が大当たりしてからは、メーカー側が発売段階から「チョコレート」「マジックシルバー」「ウルトラエディッション」「シャイン」など端末の特徴をとった愛称を打ち出している。もちろんそれぞれ品番もあり、サムスン電子のマジックシルバーはSCH-B500、LG電子のチョコレートはKV-5900だが、誰も「KV-5900ください」とは言わない。

 業界では「愛称がある携帯ほどよく売れる」という説があり、何とか記憶に残る名前をつけなくてはと悩んでいる。それもそのはず。日本と違い韓国は年俸制が定着し、ボーナスという存在は記憶の彼方へ消えてしまったため、時期に関係なく年中新規端末が発売される。代理店で埃をかぶったまま消えていく端末も少なくない。

LGの携帯は「チョコレート」でブレイク

 愛称マーケティングで最も成功したのはLG電子の「チョコレートフォン」。板チョコのように薄くてかわいい、プレゼントしたい携帯と女性社員らが話しているのを偶然聞いた担当者がこのような名前をつけたそうだ。チョコといってもこげ茶色ではなく、ブラック、ショッキングピンク、ホワイト、ワインなど豊富なカラーバリエーション、アメリカ市場向けにグリーンやチェリーなどのカラーも発売している。キーパットの文字が赤なのがおしゃれ。チョコレートフォンは世界70ヶ国で販売されていて、海外でもマスコミが大絶賛、今年600万台販売を達成した。サムスン電子に押され気味だったLGの携帯は黒字転換、一気に世界の高級ブランドとして認知されるようになった。

LG電子のチョコレートフォン「KV-5900」


 1000台限定発売されたチョコレートフォン2限定版は14金で縁取られ、LCDの下にも14金のストライプがある豪華なモデルで話題になった。LGは後続モデルとして「シャイン」を発売し、サムスン電子のマジックシルバー、モトローラのクレイザーに対抗している。

LG電子のチョコレートフォンII「LG-SV600」