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 今月のコンピューター本の1冊目は、O'Reillyが出したWindows XP in a Nutshellだ。これは軽い読み物ではない。だが問題によっては、必要になった時にこの本を開けば、危機を脱することができるかもしれない。もちろん、必要になるのは金曜日の夜中だろう。

 コンピューター本の2冊目は、これまたO'Reillyから出たHead First HTML with CSS and XHTML:A learner's guide to creating standards-based Web pagesである。著者はElisabeth FreemanとEric Freemanだ。Head Firstシリーズの本はどれもそうだが、この本もちょっと形容しがたい。著者たちは、退屈な資料を読みやすく印象的にする秘密を発見したと信じ込んでいるとしか思えない。その結果、読む人の態度によって読みやすくも読みにくくもなる。

 これは、本当は学習中の人向けのガイドである。常用のハンドブックとして傍に置きたいとは思わないだろう。だが、HTMLの本を読破しようとして10ページも行かないうちにまぶたが重くなる人には、この本が適しているかもしれない。私の友人のタリンは何年も前にHTMLを学んだが、そのやり方は簡単だった。彼は仕様をダウンロードし、Notepadで作り始めたのだ。

 私の場合はHTML関連書を半ダースほど試し、全般的な考え方が分かったところで、うんざりして逃げ出した。Webを構築した時はFrontPageを使った。悲しいことにFrontPageはなくなろうとしている。私のサイトのうちwww.jerrypournelle.comはまだFrontPageで作られており、あとしばらくはそのままだろう。

 だが、www.ChaosManorReviews.comを始めた時は、私のWebサイト運営を助けてくれている友人が反乱を起こした。Chaos Manor Reviewsの編集と管理を担当するブライアン・ビルベリーがすべてのコーディングもしているが、それを続けてもらうのは申し訳ないので、私は最初から学習すべく、まじめに取り組んでいる。これまでのところ、Freemanの本は非常に助けになっている。

 コンピューター本の最後は、Rickford Grant著Ubuntu Linux for Non-Geeks(No Starch Press刊)だ。Xandros Linuxは今でもまったくの初心者に好まれるディストリビューションだが、Ubuntuとその派生ソフトもLinuxユーザーの間で非常に人気が高まっている。価格は適正だ。

 Ubuntu Linuxは無料でダウンロードして、ブートだけでなくCD自体からLinuxを動かせるようなCDを焼くことができる。インストールはまったく必要ない。そのCDはこの本に付属している。もしかしたら、ダウンロードして作るものとまったく同じではないかもしれないが、本質的には同じだ。

 この本を買い、マシンにディスクを放り込んでUbuntu Linuxを試してほしい。気に入らなければディスクを捨ててしまえばいい。ぜひ試して欲しい。たぶん気に入るだろう。

 今月は何冊かの本を紹介する。最初は、Norma Lorre Goodrichが書いたKing Arthurシリーズだ。このシリーズは何冊かあるが、一番重要なのはKing ArthurとMerlinだ。Goodrich教授は、ジェフリー・オブ・モンマス(訳注:アーサー王伝説を最初にまとめたウェールズ人)がもはや我々には入手できない情報源を実際に調べた偉大な歴史家だったというところから説き起こす。

 彼女は、アーサーはイングランドとスコットランドの国境にいたと考えている。アヴァロン(訳注:アーサー王が最後に去っていったとされる場所)はマン島あるいはその近くの島の1つだ。彼女は自分の意見をしっかりと主張している。もちろん、キャメロット(訳注:アーサー王の居城)をグラストンベリー・アビーに置く人々はこれに同意しない。

 私はこの論争には無関係だ。私には、民俗学や歴史の一貫した研究が魅力的だということが分かっただけだ。彼女は非常に矛盾のない主張を構築している。サルマティア人の重装騎兵についてはまったく言及していない。彼らは2、3年前の映画では、アーサー王伝説に登場することになっていた。だが彼らは、Goodrichの物語では出番がないのだろう。

 今月のもう一つのシリーズは、Apogee Space Booksが出したRick Tumlinson編Return to the Moonと、Bob Krone編The Future of Humans in Spaceだ。前者については、この本の準備が進んでいることを私が知らなかったことに、私自身少し驚いている。というのも寄稿者の多くが旧友だからだ。また私は一時、月関連で一種の責任者的立場にあった。これは火星愛好家や小惑星マニアとは違う。実際、私はフロシュがNASAの長官だった時代に「宇宙における自己複製システム」として真剣に月のコロニーを提案したことがある。

 どちらの本も寄せ集め的な所がある。つまり、ハード・サイエンス的な解説と、話が奔流のように空想的なわき道にそれるところとが、ごちゃまぜになっている。誰が読んでもそう思うだろうが、宇宙における人類の未来に関心を持って読み始めたら、それが意味のないことではないとわかるだろう。

 家族の事で忙しかったので、今月のゲームはなしだ。また、どうにか見られた唯一の映画は、The Departedだった。スコセッシ監督の映画がどれもそうであるように、この映画もよくできており、サスペンスがやや間延びしているところがあるものの、画面に釘付けになるだろう。演技は素晴らしく、物語はスピーディに展開する。見る価値はある。たぶんいくつもの賞の候補になるだろう。