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 2007年のOSがどうなるか。特に「予想」するまでもなく、「Windows Vista」がその主役となることは明らかです。既に企業向けには出荷が始まっていますが、やはり本格展開が始まるのは2007年1月30日の一般向け発売から。家電量販店の店頭にパッケージが並ぶほか、今後パソコンの新製品のほとんどがWindows Vistaをプリインストールするだろうことを考えれば、否が応でも普及は進むはずです。

 Windows Vistaについては、当サイトでも随時情報発信していますから、ここで改めて触れる必要はないでしょう。2007年も、Windows Vistaの最新情報はPCオンラインでも精力的に取り上げていくつもりです。

Windows Vistaの画面

 Windows以外に目を向けると、2007年に存在感を増しそうなのがMac OS X。新版「Mac OS X Leopard」が2007年に発売予定なのです。まだ全貌は明かされておらず、開発者向けイベントなどで一部機能のデモが披露されただけですが、現段階でも「これは良さそう」と個人的に思っている点がいくつかあります。

 その最大のものが、バックアップ機能「Time Machine」。外付けハードディスクをパソコンに接続するだけで、バックグラウンドでバックアップを実行してくれるそうです。Windows Vistaにもファイルの自動バックアップ機能はありますが、今出ている情報を見る限りではTime Machineの方が高機能な予感がします。日付を指定すれば、システム全体をその日のものに戻せるのだとか。しかも、普段はユーザーがバックアップのことを一切意識する必要がなさそうなのです。これぞ、私が待ち望んでいたバックアップシステムです。

 Linuxはどうでしょう。サーバー分野では堅調な伸びを見せるでしょうが、一般消費者向けのクライアントOSとしてVistaやLeopardをしのぐ影響力を持つ可能性は低そうです。ただ2006年にノベルが発売した「SUSE Linux 10.1」のように、パソコンユーザーの興味を引く意欲的なディストリビューションが登場すれば状況は変わるかもしれません(関連記事)。マイクロソフトとノベルの提携によって、Windowsユーザーにとっての敷居が下がっていく可能性もあります(関連記事)。

OSの違いはあまり問題にならない

 このように、2007年も各OSの動きは活発になりそうです。ただ一方で、OSの違いがそれほど問題にならない時代になりつつあるのも確かです。ハードウエア環境やネットワーク環境の進化によって、OSの位置づけがこれまでと変わってきているのです。

 キーとなるのが、仮想化技術。異なるハードウエア環境を必要とするOSも、仮想化技術があれば1台のパソコンで動作させることが可能です。既にMacintoshにおいては、「Parallels Desktop」などを利用して、Mac OS X上でWindowsを動かせます(関連記事)。またWindows Vistaの一部エディションは、異なるバージョンのWindowsを動作させるための仮想環境「Virtual PC Express」を標準で搭載しています。

 こうしたソフトを使えば、OSそのものを、まるで一つのアプリケーションのように取り扱えます。複数のOSを手軽に切り替えて使えるのです。マルチコアCPUが一般的になり、メモリーやハードディスクの容量も増える一方であろうことを考えれば、仮想化技術の影響力がさらに増すことは間違いないでしょう。

 もう一つ個人的に注目しているのが、いわゆるWebデスクトップです。米スタートフォースとフュージョン・ネットワークサービスの「StartForce」のように、ブラウザー上でOSのようなデスクトップ環境を実現するサービスが登場しています。ブラウザーさえ起動できれば、OSがWindowsでもMac OSでもLinuxでも、同じデスクトップ環境を再現できるのです。

StartForceの画面

 こうしたサービスの開発者に話を聞くと、既存のOSを、ハードウエアの制御やメモリー管理など、パソコンを動作させるための基本機能をつかさどるものとしか見ていないことが分かります。ユーザーインタフェースやアプリケーションソフトは、ネットワーク回線を通じてWebデスクトップが提供するからです。もちろん現時点では、機能面でも拡張性の面でも、既存OSのデスクトップには及びません。ただその進化はめざましく、2007年中にも商用サービスが始まる見込みで(関連記事)、無視できない勢力となりそうです。