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 堅牢なきょう体を売り物にしたノートパソコンの新機種が、相次ぎ登場する。NECの「ShieldPRO FC-N21S」と松下電器産業の「TOUGHBOOK CF-19」である。

【主な製品仕様】
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 一般にノートパソコンは、安定した環境下でのみ使うことを想定して開発されている。ユーザーのほとんどは自宅か会社の机に置いて使っている。モバイルノート型の機種ならば外出時にも使えるが、それでも電車や飛行機などで移動中に使うという程度だ。一方で堅牢ノートは、水やほこり、衝撃、低温/高温、連続駆動といった過酷な環境に耐えるよう作られている。これにより、例えば直射日光が当たる屋外、高温になる真夏の車内、-数十℃に保たれた保冷倉庫、水やほこりにまみれる工事現場、24時間態勢で稼働し続ける警備センターといった場所でも問題なく使用できる。また、近年のパソコンでは珍しくなったシリアル(RS-232C)端子も搭載しており、製造業などで工作機械や検査機器などに接続して、これらの機器をパソコンから制御したり、測定データをパソコンに蓄積したりといった使い方が可能だ。

【防滴性や耐衝撃性が高い】
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 2製品とも、防塵防滴性能については日本工業規格(JIS)に基づく「IP54」等級を確保する。右の写真にあるように、上下左右から水しぶきを浴びても壊れない。比較的水に弱い端子部も、一つひとつゴム製のパッキンで覆われており、水がかかった程度では問題ない。さすがに水中で使うことはできないが、食品の加工工場や雨に濡れる屋外などでも、水がかかることを恐れずにノートパソコンを活用できる。粉じんも同様に、大量に長時間浴びても問題ない。

 耐衝撃性に関しては、2製品とも90cmの高さからコンクリートや木製の床に落としても壊れないよう作られている。きょう体にマグネシウム合金を用い、角の部分をゴムで覆うことで頑丈な作りとしている。加えて内蔵HDDも、周囲をアルミニウム合金やウレタン樹脂で保護している。一般のノートパソコンでは、持ち運ぶ際はキャリングケースやバッグに入れた上で、衝撃を与えないよう常に気を遣う必要があるが、堅牢ノートはきょう体を閉めておきさえすれば、ケースにしまわずそのまま持ち運んでも問題ない。また、工事現場のように部品や工具がパソコンにぶつかるおそれのある場所でも心配なく使える。

ペンによる画面操作も可能

 ディスプレイは、ShieldPROが12.1型、TOUGHBOOKが10.4型で、解像度はいずれも1024×768ドット。ともにタッチパネル付きでヒンジが2軸となっており、液晶面を外側に向けた状態でたたむことが可能だ。運送業や流通業などで、画面表示を確認しながら検査・検品やデータ入力を進めていくような場面で重宝するだろう。

 きょう体の基本的な形状や使い方のコンセプトは2製品ともほぼ同じだが、仕様を細かく見ていくといくつかの違いがある。例えば、ShieldPROは CPUにシングルコア構成であるCore Soloを、TOUGHBOOKはデュアルコア構成のCore Duoをそれぞれ採用している。ShieldPROでは、きょう体内部にこもる熱を少なくすることを重視し、消費電力の少ないCPUを採用した。一方の TOUGHBOOKは、3次元CADを用いた設計図の閲覧といった用途を想定して、処理性能の高いCPUを組み込むことを優先した設計としており、きょう体内部の温度センサーを一般のノートパソコンより多くする、CPUの動作周波数を抑制するしきい値の温度を高めに設定するなどの工夫をした。

【豊富な端子類を備える】
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 拡張性の点では一長一短がある。TOUGHBOOKはShieldPROより小型のきょう体ながら、端子の種類と数では引けを取らない。ケーブル類だけでなく、バッテリーパックや内蔵HDDも側面のスロットから簡単に出し入れできる構造としている。一方のShieldPROは、電源、LAN、シリアルの各端子について、ケーブルをつないだままでもIP54水準の防塵防滴性能を確保する。これは別売りのパッキン付きケーブルを使い実現する。

 重さはTOUGHBOOKの方が若干軽いが、これは仕様のカスタマイズによっても変動するため、実質的には差は小さい。持ち運びやすさを重視するならTOUGHBOOK、画面の大きさを重視するならShieldPROとなる。

 いずれの製品も受注生産を基本としており、納入先企業の要望に応じてカスタマイズできる。

屋外でも見やすい高輝度液晶を備えた
13.3型の堅牢ノートも発売

 松下電器産業では、13.3型液晶ディスプレイを内蔵した堅牢ノートの新機種「TOUGHBOOK CF-30」も併せて発売する。直販価格は44万5200円。CF-30の最大の特徴は、液晶ディスプレイの輝度の高さ。一般のノートパソコンでは、液晶ディスプレイのバックライトとして白色の蛍光管1灯を内蔵する。CF-30ではバックライトを2灯内蔵することで、輝度を従来機の500カンデラ/m2から1000カンデラ/m2に高めた。一般のノートパソコンは200~300カンデラ/m2程度、高価格帯のテレビパソコンが採用する高輝度液晶でも500カンデラ/m2前後という水準なので、CF-30の明るさは群を抜く。これは、「直射日光の当たる屋外でも鮮明に見られる液晶ディスプレイが欲しい、というユーザー企業の要望に応えたもの」(同社)という。

 このほか、CPUをCore Duo L2400(1.66GHz)に高めるなどの性能向上を図った。きょう体側面には「マルチメディアポケット」と呼ぶ拡張スロットを用意しており、DVDドライブと拡張バッテリーパックをユーザーが簡単に差し替えて使うことができる。