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 重要なファイルを削除してしまい、パソコンに詳しい同僚に泣きついていたという経験はないだろうか。Windows XPの「システムの復元」では「ごみ箱」から削除したファイルを復元することはできない。

 だがVistaには「シャドウ コピー」というバックアップ機能が追加された。元々Windows Serverに装備されていた機能で、ユーザーが意識しなくてもファイルのバックアップコピーが行われる仕組みだ。使用条件としては、バックアップするドライブの「システムの保護」が有効になっていること。また、リムーバブルメディアは対象外だ。

 例えば、「Data」というフォルダーに保存しておいたファイルを誤って削除してしまったとする。運悪く「ごみ箱」も空にしてしまった。通常はこの時点で、データ復活ソフトなどを使わないとファイルの復旧は見込めない。しかし、Windows Vistaでは、このフォルダーを右クリックして「プロパティ」を選び、「プロパティ」ダイアログの「以前のバージョン」タブを開くことで、ファイルを復元できる(右クリックメニューの「以前のバージョンの復元」を選んでもよい)。

 タブのリストボックスには、更新日時の新しい順にフォルダーが並ぶので、ファイルを削除した時点より前のフォルダーを選んで「復元」ボタンをクリックしよう。ただし、この操作を行うと、現在のフォルダー状態が過去の状態に「置き換わる」。この操作を戻すことはできないので、中身を確認する必要がある。そこで、「開く」ボタンをクリック(あるいは、フォルダーをダブルクリック)して、復元するフォルダーの内容を確認する。ここで、開いたフォルダにあるファイルを通常の方法でコピーし、別のフォルダでそれを貼り付ければ部分的にファイルを復元することもできる。

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図1 誤って削除したデータもVistaなら復元できる可能性がある。「Data」フォルダーのファイルが全て消えてしまった、というケースを仮定して復元方法を見ていこう。まずは慌てずに「Data」フォルダーを右クリックして「プロパティ」を開く

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図2 プロパティ画面で「以前のバージョン」タブを開くと、Vistaが自動的にバックアップした「Data」フォルダーが日付の新しい順に表示される。復元したい日時のフォルダーを選んで復元を実行する

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図3 「Data」フォルダーに保存していたファイルが復元できた

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図4 フォルダーごと復元するのではなく、一部のファイルだけを復元したい場合は、復元したい日時のフォルダーを開く。後は目的のファイルをコピーして、別のフォルダーに貼り付ければいいだけだ

 システムが「シャドウ コピー」を実行するタイミングは決して頻繁とはいえない。つい先ほど作ったフォルダーを削除したからといって復元できるわけではない。データ保全の原則はこまめに手動でバックアップコピーすることだ。とはいうものの、特別な意識をせずに自動でバックアップコピーが作られている点はありがたい。

 Vistaのバックアップ機能には、ファイルやフォルダーのバックアップとシステム全体のバックアップの2つがある。コントロールパネルの「システムとメンテナンス」にある「バックアップと復元センター」を開くと2種類のバックアップが選べる。

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図5 Vistaのバックアップ機能は、コントロールパネルの「システムとメンテナンス」にある「バックアップと復元センター」を開いて利用する。ファイル指定とシステム全体の2種類のバックアップ方法が選べる。復元もここから。ウィザードに従うだけの手順は難しくない

 「ファイルのバックアップ」ボタンはファイルの種類を選んでバックアップする際に使う。バックアップするフォルダーやバックアップ対象とするドライブのほか、バックアップファイルの種類、バックアップするスケジュールなどを指定する。設定後はスケジュールバックアップが有効になるので、定期的にバックアップが行われる。

 システム全体をバックアップする場合は「コンピュータのバックアップ」ボタンを使う。こちらは、バックアップ先を指定するだけの簡単な操作だが、当然のことながら作業に時間はかかる。

 バックアップした内容を復元するには「ファイルの復元」や「コンピュータの復元」ボタンをクリックしてウィザードに従う。

*ファイルのスケジュールバックアップ機能は、Windows VistaのHome Basic版には搭載されていません。このほか、「シャドウ コピー」機能とシステム全体のバックアップ機能も、Home Basic版とHome Premium版にはありません