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 今回は、コンピュータを識別する情報である「アドレス」と「名前」について説明します。

複数のアドレスが使われている

 コンピュータ・ネットワークのアドレスの特徴は、複数のアドレスが同時に使われているという点です。それは、コンピュータ・ネットワークが複数の通信プロトコルによって構成されているためです。例えばLANにおいては、まず隣同士のコンピュータ間で通信するためのプロトコルがあり、その上でLANをまたがった通信のためのプロトコルが動いています。個々のコンピュータは、これらのプロトコルごとに別々のアドレスを持っています。例えば、隣り合うコンピュータ同士の通信ではLANのアドレスである「MACアドレス」を使い、LANをまたがるTCP/IP通信ではIPのためのアドレスである「IPアドレス」を使います。

 このようなプロトコル別のアドレスの考え方は、家族全員に別々の小包を宅配便で送るときの宛名書きに似ています。家から家へ届けるための住所は、宅配便の伝票に書きます。これは宅配便の人がわかるアドレスです。一方、小包に書くあて名は家族だけがわかればいいアドレスとなります(pict.1)。

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 宅配業者は,伝票に記載されたあて先住所を見て,あて先の家に配達します。つまり,宅配業者プロトコルにおけるアドレスは住所です。一方,家庭の中で個々の小包を家族に振り分けるためのアドレスは,家族の名前となります。つまり家庭プロトコルにおけるアドレスは,家族の名前となります。
 このようなアドレスの使い分けは,コンピュータ・ネットワークでは日常的に行われています。LANのプロトコルでは,MAC(mediaaccess control)アドレスがデータ伝送に使われています。MACアドレスは,LANカードの中にあるROM(読み出し専用メモリー)に焼き付けられている番号で,LANカードごとに異なります。LANの上でIPプロトコルが動作している場合は,コンピュータの基本ソフトにIPアドレスを設定する必要があります。