PR

 これまでの6回では、コンピュータ・ネットワーク全体に関する話題を扱ってきました。今回からしばらくの間は、身近なネットワークであるLAN(local area network)の世界を見ていくことにしましょう。

LANとWANはカバーする範囲が違う

 LANは、一つの部屋や建物、構内など比較的狭い範囲をカバーするネットワークとして誕生しました。最近では、社内LAN、ホームLANなどいろいろな場所でLANが見られるようになっています。LANは、ファイルやプリンタの共有、分散データ処理などに使われています。

 LANと対をなす言葉として、WAN(wide area network)があります。WANは、比較的広い範囲をカバーするネットワークです。国内における都市間の通信や、世界規模での通信ネットワークがそれにあたります。

 もともとWANは、通信回線を使った広域のネットワークを指していました。しかしLANの普及にともなって、LANを相互に通信回線で接続したネットワークを指す場面でも使われるようになりました(pict.1)。

 LANは、複数のコンピュータが互いにデータをやり取りできるように構築されたシステムです。どうやって、コンピュータはデータをやり取りしているのでしょうか。

 実は、LANにつながっているコンピュータが送り出したデータ(フレームと呼びます)は、そのLANにつながっているすべてのコンピュータに届けられるようになっています。フレームを受け取ったコンピュータは、フレームの中に書かれてある「あて先アドレス」を読み出します。そして、それが自分のアドレスか自分が属するグループのアドレスであるときだけ、フレームを自分あてのデータとして取り込みます。

拡大表示
 LAN とWANでは,ネットワークの通信速度が異なります。WANでは,一般に数kビット/秒から数Mビット/秒の速度で通信します。一方のLAN の速度は,数Mビット/秒から数百Mビット/秒です。
 WANの実体は,通信事業者が構築したネットワークです。WANの中にはLAN のように高速通信できるものもありますが,その料金は大変高価です。これは,広いエリアで高速通信できるネットワークを作るには,LAN とは別の技術が必要となることに加え,通信ケーブルを敷設・保守するコストがかかるからです。
 WANでは,導入コストのほかに毎月支払う通信費が必要です。LAN は,一度導入すれば,その後は電気代と装置のメンテナンス・コスト程度しか発生しません。