PR

 今回は、イーサネットの配線について見てみましょう。イーサネットでは、どのようにコンピュータを伝送ケーブルにつなげているのでしょうか。

1本の同軸ケーブルにバス接続する

 前回で学んだように、イーサネットはCSMA/CD(シーエスエムエー/シーディー:carrier sense multiple access with collision detection)という制御方式を採用しています。これは一つの伝送路を多数のコンピュータで交互に利用する通信方式の一つで、原則として通信の順番を早い者勝ちで決めています。ここでいう一つの伝送路とは1本の同軸ケーブルのことです。同軸ケーブルは、銅線に絶縁物質を巻きつけたケーブルで、外側の部分はプラスチックで覆われています。

 イーサネットでは、複数のコンピュータの通信回路を同軸ケーブルの銅線部分に接続します。このように、1本の幹となるケーブルにコンピュータを枝のようにぶらさげる形状で接続する方式をバス型接続と呼びます。

 イーサネットで用いられる同軸ケーブルは2種類あります。一つは、開発当初のイーサネットが採用していた太い同軸ケーブル。外皮が黄色く塗られていたケーブルが多かったことから、“イエロー・ケーブル”と呼ばれていました。この太い同軸ケーブルを使う仕様は「10BASE5(テンベースファイブ)」と呼ばれます。この名称は、伝送速度10Mビット/秒、最大ケーブル長500メートルという規格の特徴から命名されました。

 もう一つの同軸ケーブルは、あとから開発された10BASE2(テンベースツー)と呼ばれる仕様で用いられる細めの同軸ケーブルです。伝送速度は10Mビット/秒ですが、最大ケーブル長は185メートルと短くなります。特徴は、ケーブルが細いので取り回しが楽であることと、導入コストが安いことです(pict.1)。

 10BAES5、10BASE2ともに同軸ケーブルの両端には、ターミネータと呼ばれる終端抵抗を接続します。終端抵抗がないと、電気信号はケーブルの端で反射して伝送路を流れる本来の信号と干渉し、正しく通信できなくなります。

10BASE5と10BASE2のLAN構成
拡大表示
 10BASE5のケーブルには,2.5メートル間隔に印がつけられています。ここに,トランシーバと呼ばれる機器を取り付けます。具体的には,バンパイア・タップと呼ばれる針で,同軸ケーブルの中にある銅線と端子を密着させます。
 トランシーバは,AUIケーブルと呼ばれるケーブルで,コンピュータに取り付けたネットワーク・コントローラに接続します。
 10BASE2では,いくつかの決められた長さのケーブルとT型コネクタを組み合わせてコンピュータを接続します。コンピュータに装備するネットワーク・カードには,コントローラとトランシーバの両方の機能が組み込まれています。