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 人間だって年を重ねるにつれて、身体のいろいろなところにガタが来る。暴飲暴食など不摂生な生活を送れば、生活習慣病(成人病)にもなる。

 パソコンも購入したばかりのころは、ソフトもすぐに起動し、サクサクと動作する健康な状態のはず。不具合など起きずに快適に使っていた人が大半のはずだ。しかし、ソフトや周辺機器のドライバーをインストールしたり、削除したりするうちに、徐々に調子が悪くなってくる。しかもパソコンの場合、特に不摂生をしていなくても不調になってくる。何となく動作が遅い、エラーが出る、表示がおかしい…といった症状はパソコン特有の生活習慣病の現れだ。

 たとえ今は不調を感じていなくても自覚症状がないだけなのかもしれない。パソコンの見えない部分で不具合が進行しているケースだって少なくないからだ。

 では、パソコンの不調は何が原因で起きるのか。初心者ほど「パソコンが壊れた=ハード故障と考えがち」(日本パソコン学院アビバの小川輝之トレーナー)だが、そうしたケースは実はまれだ。メーカーへの問い合わせのうち「2割程度が故障修理の依頼だが、実際にはその半分以上は故障ではない」(NECパーソナルプロダクツ)と言う。

 不調の原因の多くは「ソフト、システムの問題」だ。Windowsやアプリケーション、周辺機器のドライバーなどが、何らかの原因で勝手に書き換えられたり、不整合が起きたりしているのだ。システム設定が正しくないことも多い。

 こうした問題は、さまざまなことがきっかけで簡単に起きる(下図)。単にユーザーが設定を間違えているだけだったり、アプリケーションが使うファイルを削除してしまったなど、明らかに誤った使い方をしている場合もある。意外に感じるかもしれないが、デスクトップ画面上にファイルのショートカットやソフトのアイコンを置いているだけといった、一見何の問題もなさそうな操作や使い方が、知らず知らずのうちにパソコンを疲弊させることもある。

【デスクトップにアイコンがたくさん】
ショートカットのリンク先がいちいち確認されたりするため、起動などが遅くなる
【レジストリに不整合発生】
例えばアプリケーションを無理に削除すると、参照ファイルが見つからずエラーが出ることがある
【パソコンにホコリがたまっている】
ファンにホコリがたまったりすると十分空冷できず、高熱のためCPUがクロックダウンすることがある
【Windowsに不具合】
Windows自体に不具合があって不調が起こることもある。解決するには修正プログラムを適用する
【ADSLの速度が遅く設定された】
ADSLの最大通信速度はセンター側が決定する。状況によって自然に遅く設定されてしまう
【新しいDVDメディアを使った】
メディアが粗悪品の場合はもちろん、新しい高速メディアにもドライブが対応できない場合がある

 ほかにも、Webページを見ていて一時ファイル(キャッシュ)が大量にたまるなど、Windowsの仕組み上避けがたい問題もあるし、Windows自体の不具合(バグの問題)のような先天性のトラブルなど、ユーザーにとっては災難としかいいようのないケースもある。ウイルスなどの不正プログラムや、迷惑プログラム=スパイウエアが原因の場合もある。

 もちろん、むやみに不安を感じる必要はない。こうした不調は、早いうちにシステムを正常な状態に戻せば解決できることも多いからだ。

 問題なのは、不調を見過ごして放っておくこと。パソコンが体調不良の「慢性病」になってしまっている状態だ。せっかくの性能を生かせず、我慢しながら使っていることほど、しんどいことはない。また、それが大きなトラブルにつながることもある。