PR

 今回からは、また新しいマクロのサンプルを用いて、基本テクニックの解説を進めていくことにします。前回のサンプルはシートを扱ったものですが、今回取り上げるサンプルマクロも、シートの扱いを便利にするものです。

 売上データなどを、期間別にシートに分類して整理しているような場合があります。シートに付けた名前の長さにもよりますが、シート数が増えれば一画面ですべてのシート見出しを確認することは難しくなります。そこで、シートの見出しを一覧表示した専用の目次シートを作ってみることにします。

 もちろん、シート見出しをスクロールするボタン上で右クリックすれば、全シートの一覧を表示させることができるのですが、目次シートを作成するテクニックをおさえておけば、さまざまな場面で活用することができるでしょう。

目次シート作成マクロの全体像を確認する

 最初に、マクロの実行イメージを確認しておきましょう。このサンプルには、2005年7月から2007年6月まで、3ヵ月ごとの売上を集計したシートが8枚あります。このような状況でマクロを実行すると、先頭に目次用の新規シートが挿入され、ここにシート見出しの一覧が表示されます。このとき、各シート名にはハイパーリンクが設定され、シート見出しをクリックすれば、各シートにジャンプするという仕組みです(図1~図3)。ただし、いったん選択したシートにジャンプした後、目次シートに戻るにはシート見出しのスクロールボタンを使わなければなりませんが、このあたりの機能はおいおい追加していくことにしましょう。

13-1a.jpg
図1 マクロ実行前のブック。「2005年7月-9月」シートを先頭に、売上データを管理する8枚のシートがある

13-2.jpg
図2 マクロ実行後のシート。先頭に目次用のシートが追加され、A列にシート名の一覧が表示されている。ここでは一番下の「2007年4月-6月」をクリックしてみる


図3 最後尾にあるシートにジャンプした。目次用シートには、シートが実際に配置されているとおりに、上から順番に表示されていることがわかる