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 あのころまで調子が良かったのに、今はなぜか不調…。そんな時、人はひたすら療養に努めるしかないが、パソコンには緊急措置として、戻りたい時点にシステムの状態を戻せる「システムの復元」という機能がある。使い方を覚えておくと、万が一の時に非常に役に立つ。

文書を残してシステム戻す

 「システムの復元」は、Windows Meで初めて搭載され、現在、Windows XPにも搭載されている機能。パソコンの状態を常にバックグラウンドで監視し、逐次、システム環境・設定の記録(レジストリ)を保存しておく。これを「復元ポイント」といい、後で、その時点のシステムに戻せるようにするのだ。

 この機能が特に有効なのは、「アプリケーションやドライバーをインストールしたら、エラーが出るなど不調になった」というケース。それらをアンインストールしても問題が解決しない時に、インストール前の状態に復元を図る。すると、「復元ポイント」以降に保存、インストールしたアプリケーションやドライバーなどが消えてなくなる。これは、拡張子にexeが付いた実行ファイルや、dllやinfが付いたシステムファイルなどの変更が監視されているからだ。

 この際、「マイドキュメント」フォルダーのファイルや「お気に入り」などは、復元ポイント以降に作られたものでもそのまま残る。画像ファイル(拡張子はjpgやbmpなど)やWord(doc)、Excel(xls)、PDF(pdf)などのファイル、Outlook Expressのメールなどもそのままだ。

【「システムの復元」機能とは?】
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Windows XPでは、アプリケーションのインストールで不具合が発生した場合など、自動または手動で作成した「復元ポイント」の時点にシステムを戻すことができる。この際、文書などのデータはそのまま残る

 Windows XPでは、通常、システムの復元機能が有効になっている。スタートメニューにある「マイコンピュータ」を右クリックしてメニューから「プロパティ」を選択。開いた画面で「システムの復元」タブを開くと、各ドライブの状態が「監査」されていることが分かる。

 実際にシステムを復元する手順を見てみよう。Windows XPではスタートメニューの「ヘルプとサポート」から「システムの復元」を起動し、画面の指示に従っていく。一般に、表示されたカレンダーには既に「復元ポイント」が登録されているので、戻したい時点を選択して実行すればいい。

【Windows XPでシステムを元に戻す】
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Windows XPではスタートメニューで「ヘルプとサポート」を選択(上)。開いた画面で「コンピュータへの変更をシステムの復元で元に戻す」を選ぶ(右)。

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次に現れた画面で「コンピュータを以前の状態に復元する」を選択し、「次へ」をクリックして画面の指示に従う。カレンダーが現れたら、戻したい日付を選択。一覧で表示されるその日の作業内容からどこまで戻したいかを選んで「次へ」をクリックする

 「復元ポイント」は、Windowsの一般的なインストーラープログラム(InstallShield Professional 6.1以上)を使っているアプリケーションをインストールした時や、マイクロソフトの認証を受けていないデバイスドライバーや、Windowsの修正プログラムをインストールした時など、システムに変更が加えられようとする時に自動で作成される。また、ユーザー自身がアプリケーションをインストールする前などに手動で作成することもできる。

実行前にはバックアップ

 ただ、Windows Meユーザーに、システムの復元はあまりお勧めしない。初めて搭載した機能だったため、いろいろ問題があるからだ。例えば、修正プログラムをインストールしておかないと、2001年9月8日より後の復元ポイントが利用できない。また、Cドライブの中で「マイドキュメント」の実体のフォルダーを変えてしまうと中のファイルが削除されてしまうことがある。

 Meでは、Windows Updateで修正プログラムを完ぺきに適用した上で、最終の手段として使おう。

 もっともXPでもMeでも、システムの復元機能を利用すると、最悪の場合、ハードディスク内の情報の整合性が失われて、システムが不安定になったりデータが失われる危険性がある。システム復元を試みる前には必ず、重要なデータをバックアップしておこう。