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 今後のネタ探しのために、業務で使っているパソコンにWindows Vistaを導入しました。インストールしたのは、3年前の2004年初頭に自作したデスクトップ機。その当時のハイスペックマシンです。

 インストール作業は意外とスムーズに進みました。Windows XPとVistaの両方を利用可能なデュアルブートの構成にしたのですが、致命的なエラーは発生せず。具体的には、Cドライブに手をつけず、クリーンな状態のDドライブ(内蔵HDDの別パーティション)にVistaをインストールし、システム起動時にXPとVistaのどちらで立ち上げるかを選べるようにしました。業務上、XP環境をすぐに捨てることができないため、こういう構成を採ったのです。

 そして、Vistaを起動。残念ながら、直後の印象はあまり良いものではありませんでした。一言で言うと「とにかく重い」。メールソフトを立ち上げるのも、ネットを閲覧するのも、XPのような機敏さが感じられません。何をしても、XPよりワンテンポ遅れる感じです。その差は、VistaからXPに戻ると歴然。「XPって、こんなに速いOSだったのか!」というのが素直な感想です。

 Vistaをインストールしたマシンの基本スペックは次の通り。
・Pentium 4(2.6GHz)プロセッサ
・インテル865チップセット(グラフィックス内蔵)
・512MBメモリー(PC-3200)
・160GBハードディスク(7200回転/分、パラレルATA)

 この中で、「遅さ」の原因はメモリー容量にありました。Vistaのコントロールパネルには、「パフォーマンスの情報とツール」という項目があります。この機能を使うと、「プロセッサ」「メモリー」「グラフィックス」「ハードディスク」などのコンポーネントの性能を測定し、Vistaを快適に動かすのに、どのコンポーネントが力不足なのかをアドバイスしてくれます。その診断結果が「メモリー性能不足」だったのです。Vistaへのアップグレードについて診断するツール「Windows Vista Upgrade Advisor」(マイクロソフトのサイトからダウンロード可能)も、メモリー性能が問題だと指摘しました。

 実際、メモリー容量を増やしてみるとVistaの動きは体感できるほどに改善。1GBのメモリー追加(トータル容量は1.5GB)で、遅さに対するストレスは大きく解消されました。投資額は1万500円(消費税込)。「XPに比べて遅い」という事実に変化はありませんが、業務での使用に耐え得るスピードを確保することはできました。

 インストール直後、ほかにもガッカリしたことがあります。それはユーザーインタフェース。なぜなら、私のパソコンでWindows Aero(半透明の新しいユーザーインタフェース)が動かなかったのです。理由は単純。グラフィックス機構の性能が低く、Aeroを動かすのに十分ではなかったためです。

 当然ですが、AeroがVistaのすべてではありません。しかし、目に見える分かりやすい強化点であることは確かです。少なくとも、私はAeroを楽しみにしていました。Vistaをインストールしたら真っ先にAeroをいじり、「OSを新しくしたんだ」ということを実感したかったのです。

 グラフィックスを変更しないでAeroを使えるようにできないかと、いろいろ試行錯誤しましたが、ダメなものはダメ。結局、編集部にあったグラフィックスボードを装着するしか手はありませんでした。RADEON 9600というグラフィックスチップを搭載したボードを挿し、ネットからVista対応のドライバーをダウンロードして、なんとかAeroが動くようになりました。

「Vistaらしさ」を体感するための旅は、まだ始まったばかりです。ここで紹介した話は序章に過ぎません。実際、ほんの数日試用しただけで、Vistaに関する「?」はいくつも出てきました。詳しくは別の機会に譲りますが、今はネットワーク関連の「謎」に突き当たっています。

みなさまの道標になるべく、日経パソコンでは「Vistaラボ」の連載を計画しています。実験を通して、「Ready Boostは本当に効果があるのか?」「Vistaインタフェースは本当に使いやすくなったのか?」などの素朴な疑問を解きほぐしていく企画です。日経パソコン誌面のほか、機会があればPCオンラインでも紹介していきます。ご意見・ご要望があれば、お寄せください。