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 2月26日の朝鮮日報に面白い記事が載った。「アメリカで84万ウォンのシャネルのクラシックバッグが韓国では221万ウォン、アメリカで32万6千ウォンのラプレリーのクリームは43万ウォン、メーカー側は高い値段をつけるほどよく売れるのでいいじゃないかと反応」といった内容だった。

 そう、韓国では同じ商品でも値段が高ければ高いほどよく売れるというおかしい現象が起きている。デパートで売れ残りの商品の値段に0をもう1つつけたらすぐ売り切れたという嘘のような伝説があるが、確かに最近の家電や携帯電話、パソコンなども「プレミアム」という説明が必ず入り、値段が高くなっている。

「全員が裕福」な状態

 デパートでは上位1%の顧客が70%の売上を占めているそうで、80:20の法則(80%の売り上げは20%の商品が作るという説)よりすごい。この高額消費者層を狙うブジャ(富者、お金持ち)マーケティングが全産業に広がっている。

 正直、周りを見るとみんな職業や所得に関係なく裕福な生活をしている。マスコミではあまり普及しておらずメーカーは悩んでいると報道しているが、40インチ以上のデジタルTVなんて普通に持っているし、携帯電話も日本円で10万円以上する最新スリム&スライド携帯を持っていない人が逆に珍しがられる。私なんて携帯電話を機種変更せず1年半使ったということだけでみんなに「ケチ」と呼ばれている。

 2004年あたりから韓国ではお金持ちになることが生涯の目標のようになってきた。1997年のIMFに対する緊急支援要請に始まった経済危機を乗り越えてから、幸せはお金があってのものという意識が深く芽生え始めたのも影響がある。韓国のお金持ちを分析し、彼らはどうやってお金を儲けたのかを追いかけた本が大ベストセラーになり、不動産バブルの影響から財テク本も飛ぶように売れている。宝くじや不動産、株で一攫千金を手にした成金なんて韓国ではちっとも恥ずかしいことではない。みんなに羨ましがられ、財テク講師として全国各地で引っ張りだこになる。

 韓国のお金持ちの特徴はお金があることを自慢したがるところにある。代々お金持ちだった家は質素な生活をする場合も多いが、自分で稼いだ金を自分で使うのに何が悪いというのが一般的な考えだ。お金は貯めて楽しいものではなく使って楽しいものなので、韓国のお金持ちはどうやれば楽しい人生を送れるかに神経を集中する。自分が好きなものにはお金を惜しまず、景気に関係なくいつも経済的に余裕のある生活をし、デパートや銀行でVIP待遇してくれるのを楽しむ。

 このような人たちを狙ったのがブジャマーケティングだ。