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「営業部の新年度の予算ですが、ご覧のように---」。企業の日々の運営に欠かせない、社員同士の情報共有。こうした場面で大いに実力を発揮してくれるのが、ページプリンターで印刷した見やすい書類であり、データプロジェクターで投射した図表である。ちょうど年度末を控えたこの時期、社内でOA機器の購入を検討している企業も多いことだろう。あなたの社内で本当に必要とされているのはどんな製品なのか。メーカーのカタログだけでは読み取れない、製品選びのポイントをお伝えしていく。今回はPart1として、ページプリンター全体の動向と低価格クラスの選び方をご紹介する。以後、Part2として普及クラスと高性能クラス、複合機の選び方、Part3としてプロジェクターの最新動向と製品選びについてお伝えする。

 ビジネスの現場で毎日大量に作り出される印刷物。そのほとんどは、ページプリンターによって出力される。ページプリンターは、オフィスになくてはならない必需品だ。

 現在オフィスでお使いのページプリンターに満足しているだろうか。「実は出力に時間がかかり、イライラしてしまいがち」。そんな不満をお持ちなら、ぜひ買い替えを検討したい。最近の製品は、コストパフォーマンスが数年前に比べて大幅に上がっているからだ。特に、低価格な製品が充実し選択肢が広がっている。

 例えば、SOHOをターゲットにしている製品なら、2万~4万円で買える。もちろん印刷速度は十分高速。小型なので、自宅で使うのにも向く。また、高根の花だったカラー印刷が可能なページプリンターも、10万円以下で買えるようになってきた。

価格帯の存在を知る

 一口にページプリンターといっても、2万円の製品もあれば50万円を超える製品もある。本記事では、SOHOや部署で使うシーンを想定し、実勢価格が20万円以下で買える製品を取り上げることにする。

 こうした製品を販売している代表的なページプリンターメーカーを以下の表にまとめた。ほとんどのメーカーは、法人向けの流通チャネルを構築しており、販売代理店経由で製品を購入できる。一部メーカーの製品については、ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店で展示、販売されている。沖データ、キヤノン、コニカミノルタビジネステクノロジーズ、セイコーエプソン、ブラザー工業などがそれで、個人でも買いやすい。なお日本ヒューレット・パッカードは、Webサイトを通じたダイレクト販売に力を入れており、直販専用モデルも用意する。

【主なページプリンターメーカー】
沖データ
カシオ計算機
キヤノン
京セラミタ
コニカミノルタ
セイコーエプソン
日本ヒューレット・パッカード
富士ゼロックスプリンティングシステムズ
ブラザー工業
リコー

 相場観を養うために、下のグラフをご覧いただきたい。キヤノンとセイコーエプソンの製品について、印刷速度と実勢価格の関係をグラフとして示したものだ。ページプリンターの印刷速度と価格は比例していることが分かる。つまり予算次第で、買った製品で得られる印刷速度はある程度決まってくる。

【価格帯は大きく3つに分かれる】
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キヤノンとセイコーエプソンの実勢価格が20万円以下のモノクロ機について、印刷速度と価格の関係を示した。価格帯によって印刷速度が大きく変わるため、本記事では実勢価格が5万円未満の「低価格クラス」、5万~10万円の「普及クラス」、10万~20万円の「高性能クラス」と3つに分けて製品を紹介する

 そこで便宜上、製品を価格帯別に3つの区分に分ける。低価格クラス(実勢価格5万円未満の製品)、普及クラス(実勢価格が5万~10万円の製品)、高性能クラス(実勢価格が10万~20万円の製品)──の3つである。

 ページプリンターを買うに当たって、押さえるべきポイントは4つだ。1つ目は印刷速度。2つ目が印刷結果の画質。3つ目が印刷にかかるコスト。最後が使い勝手である。価格帯にかかわらず、この4つの視点で製品群をチェックすれば、満足度の高い製品を選び出せるはず。以下、4つのポイントを詳しく見ていこう。

速さはプリンターの命

 当たり前だが、印刷速度は速ければ速いほど快適なプリント環境を手に入れられる。必要部数が素早く印刷できた方が良いに決まっている。とにかく予算内で、目いっぱい印刷速度が速い製品を選ぶのが基本だ。

 印刷速度は、製品カタログに必ず書いてある。単位は「枚/分」。これは、1分間当たりに印刷できる枚数を示したもので、数字が大きいほど速い。両面印刷ではなく用紙の片面に印刷した際のスピードだ。一般論だが、複数人でプリンターを共有する場面では20枚/分以上だと快適に感じるとされるようだ。メーカーによっては印刷速度を「ppm」(page per minute)と表記する場合もある。

 カタログに「ウオームアップ時間」「ファーストプリント時間」といったスペックも記述されていたら要注目。これらの数字も印刷速度を示すものだからだ。実は「枚/分」の値は、同じデータを連続して印刷し続けた場合の最高速度という理解が正しい。実際にプリンターを利用すると分かるが、待機モードだと印刷できる状態に整うまでしばらく待たねばならない。パソコン上で印刷を指示しても、プリンターにデータが届けられ印刷が始まるまでには時間がかかる。実効速度は、最高速度に満たない場合がほとんどである。

 こうしたオーバーヘッドについて説明しているのが下の図だ。キヤノンと日本ヒューレット・パッカードは、多くの製品で瞬時に通常モードに復帰する工夫を施している。このため、電源投入後、使えるようになるまでの時間も短い。

【プリンターの能力を左右する「印刷速度」】
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一般にページプリンターの印刷速度は1分当たり何枚を出力できるかで示す。ただこれは連続印刷時の最高速度で、実際の速度は、ウオームアップやデータ処理にかかる時間に左右され、遅くなることが多い