学校生活には欠かせない時間割表をExcelで作成してみましょう。今さら学校なんか関係ないよ、という方でも当番表や順番表など、曜日別・時間別の表を作成するときには同じテクニックが役立つはずです。
まずは図1をご覧ください。下の部分が時間割表です。単にセルに科目を入れるだけでは芸がありません。金曜の1時間目のように、プルダウンメニューから科目を選べるようにしてみました。これはExcelが備える「入力規則」という機能です。Excelの「データ」メニューから設定します。入力規則を使う場合は、プルダウンメニューにしたい項目のリストに名前を付けることをお薦めします。名前は「挿入」メニューから付けます。この表、B4:B15のセル範囲に「科目」という名前を付けてあります。
時間割表部分のセルをマウスで選択するとセルの右側に▼ボタンが現れます。クリックすると科目一覧がプルダウンメニューになって現れます。マウス操作だけで科目を入力できます。現れる科目一覧は上の表のB列で設定できるようになっています。
科目名の長さの違いもExcelに吸収させました。国語、算数など2文字の科目、家庭科など3文字の科目、ほのぼのという4文字の科目と、科目名が長くなるに従って文字が小さくなっています。
設定方法は、あらかじめ文字サイズを短い科目名に最適なように整えておきます。次に「書式」メニューから「セル」を選び、現れたウインドウの「配置」タブにある「縮小して全体を表示する」という項目にチェックを入れるだけです。これでどんなに長い科目名でもセルをはみ出しません。
時間割の清書のためならここまでの機能で問題ありません。せっかくExcelで作ったので時間割のチェック機能も追加しました。
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図1 上の表に科目と規定のコマ数を入れると、下の時間割表はプルダウンメニューで科目を入れられる。国語、算数、社会などの科目を指定すると、その科目が時間割のどこにあるのかが一目で分かる機能もある |
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チェック機能も用意
まずは各科目の実施コマ数をカウントしておきましょう。上の表のD列です。COUNTIF関数を使って、国語なら国語、算数なら算数が時間割表の中に何個あるか数えました。規定のコマ数をC列に入れておき、過不足をE列に表示しました。過不足がある場合は条件付き書式機能を使ってセルに色が付くようになっています。
G列15行にあるチェックという欄は、その科目が時間割の中でどこにあるかを一目で分かるようにするための機能です。図では「社会」となっています。すると時間割表で「社会」の入っている部分に色が付いています。G15セルもプルダウンメニューで科目を選択できるようになっています。
科目ごとの実施コマ数が正しくても1日に同じ科目が集中していないかとか、同じ時間帯ばかりに集中していないかなどを簡単にチェックできます。
1つのシートに科目設定用の表などチェックするための機能があるので、このままでは余分なものまで印刷されてしまいます。でも印刷プレビュー画面(図2)には現れていません。これは印刷範囲を設定してあるためです。この例ではB17:G24の範囲を選択した状態で、ファイルメニューから「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」を選んであります。印刷範囲を解除すれば、上部にある科目一覧やコマ数の表を印刷できます。
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図2 ワークシートに印刷範囲を設定してあるので、時間割表の部分だけが印刷される |
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■解説で使用したExcelファイルを以下からダウンロードできます。
自己解凍形式(37KB)
Excelファイル形式(21KB)うまくダウンロードできない場合は日経パソコン講座ファイルのダウンロード方法をご覧ください。