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 これだけパソコンが普及している時代にもかかわらず、意外とないのがコンピューターをテーマにした幼児向けの歌。ロケットやロボットの歌はあっても、身近なコンピューターの歌はほとんどない。「コンピューターおばあちゃん」(みんなのうた)、「きつねのコンピューター」(おかあさんといっしょ)ぐらいしか思い浮かばない。

 とはいえ、「コンピューターおばあちゃん」は実はコンピューターの歌ではない。なんとなく「コンピューターをバリバリ使いこなすおばあちゃんカッコイイ」という歌のような気がするが、本当は「まるでコンピューターのように何でも知っている博学な祖母が好きだ」という歌なのだ。勘違いしている人も多いことだろう。っていうか、今まで私はそう思っていたよ。

 もう一つの「きつねのコンピューター」は生意気にも山のキツネがコンピューターを使っているという歌だが、太りすぎを気にしたキツネにダイエットを勧めた挙げ句、壊れてしまうという華奢なコンピューターである。

 幼児向けの歌の世界は保守的。パソコンやケータイを使いこなす子どもよりも動植物を相手に外で元気よく遊ぶ子どもが望まれている。驚くべきことだが、電話ですらあまり唄われることがないのだ。

 例えば「おかあさんといっしょ」では、子どもが父親の仕事先に電話をかける「もしもしはいはい」(作詞:名村宏/作曲:富田勲)と、春の花から電話がかかってくる「はるかぜ電話」(作詞:俵万智/作曲:福田和禾子)ぐらい。ケータイなんて当分登場しそうもない。

 「メル友100人出来るかな」とか「チャットにハマってさあ大変」みたいな歌が唄われるようになるのは、まだまだ先の話のようだ。