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 “ジャイアンツ愛”なる摩訶不思議なキャッチフレーズを掲げた常勝チームが、ベタに“勝ちたいんやっ”と吠える万年下位チームになかなか勝てないという珍現象が起きている今日このごろ。

 さて、原監督に勝るとも劣らぬ愛を私は、自分が使っている携帯電話、J-スカイ(Jフォンが提供する携帯電話用のインターネットサービス)で発見した。

 J-スカイ、NTTドコモ、auの携帯電話向けに提供されている「東京フィルクラシック」は、その名の通り、東京フィルハーモニーによるクラシック音楽の有料着メロサイトである。今どきクラシックの着メロなんて別に珍しくもなんともないのだが、このサイトが提供している曲のラインナップの豊富さ、マニアックさには驚かされる。

 たとえば、レスピーギ。「ローマの松」「ローマの噴水」「ローマの祭り」のいわゆる“ローマ三部作”すべてが配信されているのも相当シブいが、おそるべきことに「ローマの祭りより第4楽章主顕祭」「ローマの松よりボルゲーゼ荘の松」なんていう着メロまで用意されている。挙げ句の果てには「ローマの祭りメドレー」まであるのだ。シブい。シブすぎるぜ東フィル!

 試しに「ローマの松」を購入してみた。ダウンロードした曲を再生してみると、第4部の「アッピア街道の松」の冒頭から始まっている。「最初から始まるのはあたりまえじゃん」と思われるだろうか。いやいや、よく考えていただきたい。これって着メロだよ。本来、着メロっていうのは、携帯に電話がかかってきたのを知らせるための音ではないか。もともとは「リーン」だの「ピーッピーッ」といった音が鳴っていたはずである。人混みの中などでも電話が鳴っているのがすぐわかるようなハッキリしたメロディが使われるのが普通だ。

 聴いたことのある方ならおわかりだろうが、「ローマの松」は、でんでんでんでん…という低い音から始まるのだ。でんでんでん…と静かに始まり、淡々とした曲調がしばらく続く。しばらくってどれくらいかというと、計ってみたらなんと1分10秒。1分10秒もの間、携帯電話鳴らしっぱなしというシチュエーションはまずありえないだろう。着メロ本来の目的を大きく見誤っているとしか思えぬ。

 おそらく東フィルの担当者が、クラシック音楽への愛情をたっぷりと込めて作成しているのだろう。聞こえるとか聞こえないとか、1分も着信音鳴らすなんてありえないとか、そんな些細なことにはこだわらず、愛するクラシック音楽への思い入れをひたすらに最優先してこしらえた着メロに違いない。

 ダウンロード料金1曲30円(J-フォンの場合)。これが高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれだろうが、私は東フィルの“着メロ愛”をこの耳でしかと聴いた。これで30円なら安いものである。

 なお、このサイトでは、購入しなくても曲の一部を試聴できるので、クラシックがお好きな携帯電話ユーザーさんは是非とも東フィルの“着メロ愛”をチェックしていただきたい。

東京フィルクラシック(パソコン用の、内容案内のページ)http://www.cave.co.jp/mobile/tph/index.html

(みやしたさんも編集部も、このサイトからは一円も頂いておりません。念のため)