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 コドモの頃、世の中は欲しいモノだらけだった。
 サンダーバードのプラモデルが欲しかった。リカちゃんハウスが欲しかった。
 エレクトーンも欲しかったし、天蓋つきのベッドも探偵手帳も手乗り文鳥もグローブも江戸川乱歩全集も手さぐりゲームも欲しかった。
 だが、裕福とはいえぬ我が家、運良く買ってもらえたモノもあったけれど、買ってもらえなかったモノの方が多かった。

 親にねだっても、「また今度ね」とか「サンタさんにお願いしようね」などと、あっさりかわされてしまうのが常である。1月だろうが2月だろうがサンタさん1本で切り抜けるのってどうなのよ。「今度」っていつなんだよう。
 だが、昭和のコドモが単純だったのか、単に私が単純なコドモだったのか、しばらくメソメソしてもそれで済んでしまうのだから我ながら簡単なものである。
 一方、ありとあらゆるステキなモノを持っているお嬢ちゃんもいた。
 ピアノがあって、スピッツがいて、衣装持ちのリカちゃん人形は豪勢な家に住んでいて、本棚にはズラリと漫画の単行本が並んでいる……そんなお嬢な生活に憧れはしたものの、なにしろ回りを見渡せば、私と同じように買ってもらえない子の方が圧倒的に多数派である。
 「欲しいモノを買ってもらえないのは自分だけではない」と、コドモなりに納得していたのだろう。我々多数派の持たざる者たちは、気軽に彼女の家に押し掛けたものだ。
 と、このように昭和のコドモはオモチャが欲しいと駄々をこねたりいつのまにか忘れちゃったりして毎日をノンキに過ごしていたわけだが、平成のコドモはずっとずっと大変に違いない。
 なにしろ昔と情報の量がまるで違う。テレビ、雑誌、インターネット。さまざまなメディアが物欲を刺激する。
 次々とリリースされるゲームソフト、携帯電話、オトナ顔負けのオシャレなデザインの子ども服やジュニア用化粧品。
 昭和時代なら坊ちゃんお嬢ちゃんしか買ってもらえなかったような高価な品々だが、「持ってないと仲間はずれにされるから」などと言われれば、親はつい財布の紐を緩めざるをえない。
 とはいえ、住宅ローンだの進学塾の月謝だので、平成の親だって家計は苦しいのだ。
 そこで、颯爽と登場するのがお爺ちゃんお婆ちゃんである。
 我が子は可愛い。ましてや我が孫はさらに可愛い。こんなに可愛くていいのかしら。よその子がジャガイモやらカボチャやらに見える。
 デパートでレースやフリルがふんだんにあしらわれたワンピースを見かければ、「ただでさえ可愛いうちの孫にコレを着せたらどんなに似合うだろう」と相好を崩し、自分の娘だったら絶対に許さなかったであろう化粧品だって「今どきの小学生はアイシャドウやマニキュアくらいしなくちゃ」などとニコニコしながら孫に買ってやるお爺ちゃんお婆ちゃんが増えているらしい(そんな話を聞くと、昭和生まれの元コドモはひたすらうらやましい!)。
 さて、一人のコドモに対し、父親と母親、父方の祖父と祖母、母方の祖父と祖母の6人があれこれ買ってやる状態を「シックスポケッツ」というそうだが、6つの財布(特にその中の4つね)が大活躍する時代ならではと思われる商品がリリースされた。
 その名も「ジュニアシティーオフィシャルパソコン」。
 平成のお嬢ちゃんたちから圧倒的な支持を受ける「ナルミヤ・インターナショナル」の人気5ブランド(エンジェルブルー・メゾピアノ・ポンポネット・デイジーラヴァーズ・ブルークロス)のデザインによるジュニア向けノートパソコンだ。
 壁紙やマウス、果てはマウスパッドまで各ブランドのイメージで統一されている心憎いデザイン。ジュニア向けといっても、価格は12万6000円という本格的なパソコンである。
 デザインといいスペックといいお値段といい、まさに今どきのお嬢にピッタリの商品である。っていうか、私が欲しいよ、コレ。
 でも、シックスポケッツどころかポケット穴だらけの私は、自分で自分に「また今度ね」と言い聞かせるのだった。嗚呼、「今度」っていつなんだよう。

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