「新品の周辺機器にウイルスが混入している」――。そのような事例が相次いでいる。例えば2006年10月、日本マクドナルドがキャンペーンの賞品として配布したオリジナルのMP3プレーヤーに、ウイルスが混入していたことが明らかになった。配布したプレーヤーは1万台。このうち、200台程度にウイルスが含まれていたと同社ではみている。
その数日後には、米アップルの小型ミュージックプレーヤー「iPod」にもウイルス混入が発覚。同社によると、同年9月以降に出荷した製品の一部(同社発表によると1%未満)に混入したという。
オランダのTomTomというメーカーが出荷したカーナビゲーションシステムにもウイルスが含まれていた。同社は2007年1月末、ウイルス混入の事実を公表。台数は明らかにしていないものの、ほんのわずかだったと発表している。
同じく2007年1月末、ロジテックは3.5型外付けハードディスクユニット68台にウイルスを混入したまま出荷していたことを発表した。
感染元は1台の作業用パソコン
出荷直後の製品に、なぜウイルスが混入していたのか。取材の結果、感染元は、製造工程で使用していた作業用パソコンだったことが分かった(下図)。
