PR
・価格 オープン(実勢価格は約26万円)
・発売日 2007年3月10日
・連絡先 TEL 050-31619555
http://www.jp.onkyo.com/

 オンキヨーの「HDオーディオコンピューター」シリーズは、同社にとって第2弾となるデスクトップパソコン。オーディオ機器メーカーである同社の強みを生かし、音楽を高音質で再生することに主眼を置いて開発されている。「SPX-1(S)」は、本体に専用スピーカーを付属したセットモデルである。このほか、本体単体だけのモデルや、デジタルアンプが付属し手持ちの好きなスピーカーをつないで使う「APX-1(S)」も用意する。

 いわばオーディオPCとでも呼ぶ本製品は、音質を高めるさまざまな工夫を本体の各所に施している。一般にパソコン内部は、CPUなどの電子部品が放つ電磁ノイズや、ファンなどが発する振動によって、音楽再生時にはノイズが混入しやすい。そこで、シャーシの構造や取り付けるネジ、本体を支える足に至るまで、随所にオーディオ製品で採用するノイズ対策技術を応用して本体を設計。音楽再生の心臓部であるサウンド基板では、コンデンサーや音源チップといった部品を、高級オーディオ製品で使うものと同じグレードとした。

 見逃せないのが、使い勝手の面での工夫だ。リモコンを使って曲の再生と停止ができるのは珍しくないが、リモコンが液晶を備え、ここにプレイリストを表示させて曲を探したり、再生中の曲名などを表示したりできる。曲を管理する専用ソフトがリモコンと連携。リアルタイムにリモコンへデータを送信する仕掛けがある。曲を聴くだけならリモコン一つ手元にあればよいわけだ。

 本体は、横幅が205mmと小型。オーディオ機器とともにリビングに設置するのも容易だ。パソコンの新しい可能性を示した点を評価したい。



AV評論家・麻倉怜士氏が本機の実力を診断

 パソコンが出力する音としては、比較的クリアでノイズは少ない。レンジ感も広く、なかなか聞ける。ただ中高域はいいが、低音の再生で少々無理している感がある。この傾向は、専用スピーカーが付属した「SPX-1(S)」でより顕著に表れる。スケール感がなく切れ味も足りない。スピーカー内蔵のデジタルアンプが、低音域を強調する音作りをしているようだ。その点「APX-1(S)」に付属するデジタルアンプは、本体とのバランスがよい。1本3万円程度のブックシェルフ型のスピーカーなら、その実力を十分に引き出せるだろう。

 最近、CDを超える「24bit/96kHz非圧縮」と呼ぶ高音質な音楽を配信するサービスが普及する兆しがある。曲のダウンロードや管理はまさにパソコンの得意とするところ。本製品のようなパソコンは、こうしたサービスの受け皿に適していよう。(談)